2006年7月アーカイブ

ヒデ引退

テレビを見ていたら、突然のヒデ引退のニュース速報に驚きを隠せなかった。
いや、実は心の底ではどこかに「引退」もありうるのか?という気持ちもあったので、何か「なるほど」と思う気持ちも確かにあった。そうか、ヒデはとうとう引退を決めたのだ。

今回の引退に関しては賛否両論だろう。
綺麗な引き際と取る人もいれば、まだ若いのにそれでいいのか?という意見もあって当然だと思う。
ただ、僕が今回のW杯を見て思ったことは、やはり2001年のコンフェデ杯や2002年日韓大会のときのようなキレは確かに無くなっていたのは事実だ。フィジカルの強さなど確かにまだまだすごいところはあるが、ペルージャ移籍当初のような強さの中にも並立するように存在したしなやかさや柔らかさは、徐々に失われてきたように思う。そして、何より、微妙にボールタッチが合っていないような場面をここ1〜2年のプレーで見るようになってきたのも実はすごく気になっていた。クラブチームで試合に出られないので、試合勘が無いというよりも、根本的に何か少しずれているような微妙な違和感を見ていても感じた。以前のヒデなら、もう半歩前で捌いているよなというようなプレーも目立ってきていたように思う。

2001年のコンフェデ杯でヒデがボールを持つと、まるで別次元のプレーのように他を圧倒するオーラと、確かに誰も止められないような球捌きをしていた。ところが、最近は、少し当時のような迫力が無くなった感じがする。ヒデ自身も気がつかないはずがないだろう。そして、今回最後のW杯。ボランチというポジションがヒデに適していたかどうかは、今更もう議論しても仕方ないが、せめて前を向いてプレーができるポジションでどんどん前に出て欲しかったなあとは正直思う。ドイツとの親善試合でのヒデは、すごく前に積極的に出ていて、ボランチのポジションじゃないなあと思ったのは事実です。逆にその辺りに残念ながら自分の本来のポジションを得られないという限界が来ていたのかもしれないですね。話がそれますが、98年フランス大会でカメルーンのエムボマが司令塔の選手が大会直前に故障したために、その位置に入ったのですが、全然機能しませんでした。サッカーセンスとかうまさとかとは別の次元で、合うポジションがあるのだと思います。ヒデの場合、その合うポジションを得られなかった時点で、選手としては晩年を迎えていたのかもしれない。。。プロの選手が辞めるときは、自分にしかわからない理由があるので、他人の目ではわからないものですが。。。

最後に、プロとしての身の処し方は人それぞれだと思います。
決して思いつきの行動ではないと思えるからこそ、次のステージでも思う存分に活躍して欲しいです。
ヒデという存在が、今の日本の躍進の象徴であることは間違いないです。
日本はまだまだやっとW杯に出られるようになった新興国にすぎない国だったのを、ヒデの活躍が大きく世界の評価を上げてくれたと思います。でも、真に強い国になろうと思えば、今回のような厳しい負け方を何度も乗り越えて初めて真の強国への道が開かれていくと思います。だからこそ、今度はヒデをめざし、そして越えるような選手が出てくることが大きな夢となると思います。そして、それはきっと可能だろうと思います。かつてヒデがカズを超えて海外で活躍したように。。。。。

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