法粛さん

題名:この流璃子がっ!!気をつけ!!(仮題)

石抱き編 「気をつけ」

石抱き編 「気をつけ」

「おい、少しは素直になったか」
挑発的なハルパスの投げつけるような言葉が聞こえてきた。その口調には幾分含み笑いも混
じっている。

「グウッ...」
流璃子は並べられた三角薪に全裸で正座させられ、両腕はピッタリ体に密着させられ、気を
つけの姿勢で、両手首は左右がそれぞれ太ももと鎖で繋がれていた。正座に気をつけとい
う、相手に絶対服従を強いるかのような屈辱的なポーズであった。流璃子のすぐ後ろには柱
があり、その柱に流璃子は自らのペンダントで繋がれていた。ペンダントは今や流璃子に
とって首輪同然であった。流璃子の味方は誰一人、何一つない。
そして膝の上には重さ数十キロの石板が3枚積まれている。

流璃子は無言であった。気丈にもハルパスに刺すような視線を向け、唾を吐きかけた。
ハルパスはよけもせず唾を浴び、不敵に笑った。今のハルパスに恐れるものは何もない。ハ
ルパスにとって流璃子はいまや絶対的弱者であり、如何様にもできる存在なのだ。
「いい度胸だ」もう一枚石が積まれる。
「ウアッ...アアッ...!」
さらなる苦痛が流璃子にのしかかった。ついに涙がこぼれる。もう我慢できる痛みではな
い。
「アアッ...アアッ...アウウッ...アウウッ...」声をあげて首を振り乱しながら泣いた。
「吐け!霊気の弱点を!」
業を煮やしたハルパスの一匹が、なんと石の上に飛び乗った。
「ウアアアアアッ!!」
流璃子は目を見開き、体をよじりながら、天を仰いで振り絞るように叫んだ。
涙がとめどなく溢れてくる。均整で豊かな乳房に浮かぶ玉のような汗に、涎と涙が重なって
流れていく。流璃子の乳房は神々しく妖しく輝き、揺れ動いた。
ハルパスはまたも電極を取り出した。あっという間に両乳首に取り付けられ、すぐさま通電
される。
「アアアアアーーーーッ!!」
流璃子は身動きできない状態で下肢を、上半身を責められていた。
どんなに暴れても痛みが和らぐことはない。逃れることのできぬ苦痛が再び流璃子を虜にし
ていた。それでも流璃子はまたしても拷問に耐えぬいたのである。

続く

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