題名:ハルパスのネタ帳 07章21頁

~いかにしてボクはお仕置きされたのか~

 

ハルパスのネタ帳 07章21頁 ~いかにしてボクはお仕置きされたのか~











































 ハルパスのネタ帳。俺こと『とげとげ@三文自涜師』の前に置かれている禁断の書。
 久し振りにヴァッシュさんに呼び出されてPCと事務机が置かれたこの一室に通されたのが
ついさっき。指令は当然そのネタ帳の翻訳である。確かにその作業は俺にとってさほど新奇
なものではなかった。というよりも耽溺し没入した頃も確かにあったのだ。
「つったって...ですよ」
 ひとりごちる。この、流璃コキズムの奥義書の一つとも言えるハルパスのネタ帳をこうし
て間近に見るのは何年ぶりだろうか。俺がつまみ食いのつもりで他のジャンルに没入して帰
ってこなくなる前か。その頃俺は...思索の螺旋を断ち切るように俺はネタ帳に向かう。
大方翻訳など済んでいるはずのネタ帳、そして今となっては門外漢の俺に敢えて翻訳の依頼
を出したからにはきっと何か意味があるのだ。

『ボクの妄念が永遠を孕ませるなら、オナニーという歴史は幾度となく繰り返されるだろう。
射精へと至る幻想、背徳を紡ぎ続ける陵辱劇。ティッシュに包まれるために生まれてくる精
子。。。そして今、幾度目かの絶頂への扉が開かれる』

 アホだろお前。相変わらずハルパスはノリがいい。過去形で語るべきなんだろうが、それ
はともかく。奴がいかにして永遠やら言う性欲をもてあましていたのか見てやろう。それは
サタン復活のため全世界の六ヶ所に構築されつつあった魔法陣の一つ、某大国の砂漠と雄大
な岩山で囲まれた巨大な渓谷のはるか地底で繰り広げられていた陵辱劇。
 丁寧な話に、神父フォラスと水魔ブロケルとともに日本に向かう作戦行動が失敗した前提
で綴られた、ある種の並行世界に近いものだった。並行世界の運用なんてかの第二魔法...
いやいや、関係ない。とにかくハルパスはズリネタを構築するにあたって無駄に凝り性なの
だ、何故この几帳面さを作戦行動に生かすとかそういう思考ができなかったのか本当謎だ、
あの食べ終わった後のフライドチキン。




「お許しを、ベルゼバブ様」
 その言葉がブロケルの口から零れたのは何度目だろうか。明瞭な音節を区切って意味のあ
る単語を発音することが言葉というのなら、それは最早言葉とは呼べない。単なる喘ぎ声と
言ってもよかった。振り乱される菫色の髪が汗で張り付いた頬から張りのある豊満な乳房に
至るまで、その肌は紅を差したように色づいている。擦過傷やみみず腫れが数箇所ありこそ
すれ、彼女が言葉をまともに口にできないほどに息を荒げているのは苦痛のためではない。
「ホホホ、何を言っているのか判りませんよ。困りましたね、お仕置きなのにそんなに喜ん
でいただいては意味がありません」
 ベルゼバブは口元を笑みの形に歪めた。両手を鎖で拘束されて吊るされるブロケルの肢体
が牢獄の貧相な採光に映える。苦痛以外の理由に顔をゆがめ、息を弾ませて、汗とそれ以外
の液体を滴らせながらくねる腰にはしっかりと髑髏ぱんつが装着され、低い駆動音を漏らし
ていた。彼女が腰をくねらせているのは髑髏ぱんつから逃れようとしているのか、それとも。
「どう思いますか、ハルパス」
 投げかけられた声の先には『元ハルパスだった物』とフルオロカーボン溶液が入った巨大
なビーカー。日本で神の側の人間達の反撃を受け、更にブロケルに見殺しの憂き目に遭わさ
れて半死半生の体で逃げ帰ってきたのが一時間ほど前。今彼に加えられている治療行為も、
結局は敗北の責を負わされるための準備でしかない。ハルパスがそれを重要視するだけの理
性を残していたかどうかは判らないが、今はそれ以前の問題だった。
「再生を急ぎなさい。これではお仕置きが進みません」
 ベルゼバブは、元ハルパスを納めたビーカーに接続された機械を操作する悪魔病院の院長
パラケルススに命じた。ビーカーの中で一際激しく気泡が吹き上がり、元ハルパスの頭部が
目を白黒させるのを尻目に、ベルゼバブは指を一つ鳴らした。それに呼応するように髑髏ぱ
んつが低く唸らせていた駆動音が一際大きく響く。両手を拘束する鎖がかちゃかちゃと音を
立て、ブロケルの唇から高い喘ぎ声が漏れた。
「ヒィ!?ウアアっ!お許しを、ここれ以上は、もぅ」

 髑髏ぱんつの内側に当然のように仕込まれた張り型は、ブロケルの純潔をまるで取るに足
らない塵芥のよう吹き散らし、それからも弛む事のない前後運動、回転運動、蠕動運動を繰
り返してブロケルの胎内を犯し続けている。汗以外に滴らせていた液体は、破瓜の名残の血
液と白濁して泡立った愛液だ。破瓜の痛みがほんの一瞬で済み、胎内を引き裂かれるような
苦痛に苛まれる事がなかったのは果たして幸運だったのだろうか。その答えは判らなくても
理由は明白だった。今もまた髑髏ぱんつはびくんびくんと蠕動し、擬似的に射精している。
射精と言ってもそれは子種ではなくオママソコから抽出した催淫成分をたっぷり含んだロー
ションを膣内でぶちまけているのだ。
「ウゥ!出てる!中で暴れてるウ!ア、イク、またイッちゃうううう!?」
 涎を零しながら甲高い嬌声を響かせるブロケル。隣に設置されたビーカーの中では、その
表情を目の当たりにしたハルパスが再生したばかりの男根を怒張させて、情欲に猛る吐息を
気泡の形にして吹き上げている。そしてそれに後押しされるように一気に肉体を再生させて
いく様子に、パラケルススも、さしものベルゼバブも一瞬唖然とした表情を浮かべる。
「オホホホ、浅ましくて素敵ですよ、ハルパス」
「素晴らしい、この生命力は通常の悪魔の側の人間を大きく上回っております」
 生命力なのだろうか。そんな正常なツッコみを入れる感覚の持ち主はそこにはいない。
「クェックェックェッ、美凪るぁああああ!!」
 まだ少し脳の再生が追いついていないようだ。ビーカーから出てきたハルパスはひょこひ
ょこと千鳥足て焦点の合わない目をどこか違う地平線に向けて泳がせている。彼がよたよた
と蹈鞴を踏み、しがみつかれたパラケルススは思わず自慢の髭ドリルを放つ。血飛沫に沈み、
再度ビーカーのお世話になる羽目になったハルパス。決まり悪そうに頭をかくパラケルスス。
「パラケルスス、次にやったら犯しますよ?」
 腐れコントの蚊帳の外で、ブロケルは髑髏ぱんつに強制的な快楽を叩きつけられ続け、精
神を守る堤防は決壊寸前だった。彼女を今支えているのは、ほんの数時間前に思い出してし
まった温もり。幼き日々を過ごした森、行仁和尚、そして。
『霊気...助けて...』
 思い描く面影。友人を、母なる森を失った慟哭と怒号。紛れもなく『流璃子』の知ってい
る優しい霊気だった。嗚呼、だがその面影は。いつしかブロケルは股間から全身を突き上げ
る快感を増幅させるために霊気の名を呼び、その面影を描いていたのではなかっただろうか。
その疑念に血涙を流す心と、それを受け入れてまるで失禁したように愛液を噴出させる肉体、
解決できない二律背反が、更に『流璃子』を追い詰めていく。

 ボクが気付いた時、そこは魔法陣地下の牢獄だった。曖昧な記憶を巻き戻す、流石の頭脳
明晰なボクも怨霊魔鬼雨とやらでどこが頭やら判らないほど粉々にされてしまってはその頭
脳を発揮することなどできはしないのだから。
「おかえりなさい、ハルパス。気分はいかがですか?」
 胡乱な意識を一気に覚醒させる声。
「ハハー!ベルゼバブ様、ありがとうございます、気分は蝶・爽快、今すぐにでも裏切り者
のブロケルを上も下も後ろも満タンにできるくらいに美凪ってございます」
 無意識に踵を合わせて指揮官たるベルゼバブ様を向き直る。
「それを仕舞いなさい。あと蝶とか美凪とか言うな」
 心なしかベルゼバブ様のツッコみが冷淡で、どことなく背筋を凍らせるような迫力を含ん
でいるような気がした。何故かしら、パラケルスス医師の眼差しも戦いに赴き傷付いて帰還
した仲間に寄せるものとは違って見える。ボクは何か失態を演じただろうか?鬼哭霊気に敗
北したことがそうだとするのなら、それを見殺しにしてくれたブロケルの方が...そうだ、
ブロケル!何ということだ、ボクとしたことが忘れていた。今ボクの目の前にはっ!
「何か勘違いしているようですね、ハルパス。貴方を治療した目的は、鬼哭霊気さんの情報
を聞き出すことと、ブロケルのお仕置きを手伝わせることと、そして貴方自身の...人の
話を聞きなさい!」
 目の前に繰り広げられる光景。あの日、フォラス将軍とともに地獄通りに旅立つ前日に出
会ったまじかるすうぃーてぃ♥ボクの永い生涯のは彼女で抜くためにあったのではないかと
思うほどの極上のズリネタ、ブロケル。彼女が今ボクの目の前で肌を晒し、あまつさえ髑髏
ぱんつで何度も何度もボクの目の前でイキ続けている。紅潮した肌をてらてらと輝かせる汗
や床に広がるもろもろのない交ぜになった体液のにおいすらわかるような距離で。
「ぶ、ブロケル!ブロケル~!!」
 この機会に抜かずにいつ抜くというのだ。たゆんたゆんと揺れる乳房、達するたびに震え
る双臀、蕩けたような表情と切羽詰った喘ぎ声、芳しい体液のにおい、を゛~、これなら1分
だ!1分でイケるっ!腰の裏側から甘美な痺れが駆け上がってくる、握り締めたボクの高貴
なる股間の紳士にチャーグノレ!チャーグノレってなんだ?ボクもよく判らない、とにかくイク、
イこう!震えるぞチソコ!萌え尽きるほどヒート!

 ぶびゅるっ!びゅ、びゅびゅーっ!

 ハルパスが腰を突き出して夥しい量の白濁液を放つ。それはブロケルの太腿から腹にまで
吹き上がりその体を汚した。焦点を失いかけながらもブロケルの瞳はハルパスへの嫌悪と蔑
視の入り混じった苛烈な光を放つ。だが、ハルパスにとってはそれすらも劣情を掻き立てる
ものでしかない。萎えることなくそそり勃つそれ。見下ろすブロケルの眼差しに、また違っ
た感情の微粒子が入り混じる。それは恐怖と、そして、ハルパスがもう一度それを握り扱き
たてる、その動きにぞわりと毛穴が開いたのは如何なる感情によってであったか。
「ブロ...けっ!?」
 だがしかしその動きは、ベルゼバブが無造作に放り投げた愚者の石版が後頭部にめり込ん
で止まった。もしかして永遠に止まるのではないかと思うほどの勢いだったが、流石に先の
パラケルススの髭ドリルの轍は踏まない。顔面を牢獄の冷たい床にコスりつけながら激しく
壁に体当たりしつつも、ハルパスの意識は辛うじて断ち切られずに保っていた。
「ハルパス、次にやったら脳にハエを寄生させますよ」
「も、申し訳ござゐ魔戦」
 ある意味では怨霊魔鬼雨を食らった直後や髭ドリルを喰らった直後よりも苦痛に苛まれな
がら(意識が明晰なので)も、何とか居住まいを糺す。
「ハルパス、貴方をわざわざここで治療したのは他でもありません。貴方にも当然お仕置き
が待っていますよ。敗戦の責は負っていただかなければなりません」
 感情を読み取れない表情でベルゼバブが告げ、指を鳴らす。じゃらり、と派手な音がして
ブロケルを吊り下げていた鎖が緩んだ。手枷の縛めは依然として彼女の自由を物理的に奪い、
そして髑髏ぱんつは物理的にも心理的にも彼女の自由を制約している。紡ぐ言葉と、目の前
で繰り広げられる事態が重ならない。流石のハルパスも底抜けなご都合主義を発揮するわけ
にもいかず、未だ萎えることなく性欲をもてあまし続けるその姿のままで直立不動を保ちつ
つ、司令官の言葉を待った。
「さて、どうですか、私の特製髑髏ぱんつの味は」
 倒れ伏したブロケルは粗い息をつきながら、びくんびくんと腰を痙攣させている。未だ彼
女の胎内に収まった張り型は唸りを上げて蠕動し、ぐちょぐちょと湿った音を立てて拷問に
も似た快楽を吐き出し続けていた。
「口も利けないほど気に入っていただけるとは光栄ですよ、しかし、これで終わりではあり
ません。そろそろ新しい志向を凝らしたお遊戯を楽しんでいただきましょう」
 視線を再びハルパスに戻し、指を鳴らす。天井から、手枷を繋ぐ鎖に並んでなにやら見慣
れないものがずりずりとぶら下がり、ぼてっと音を立てて地面に衝突した。
「ベルゼバブ様、これは?」
 一言で言えばそれは触手だった。先端はなんとも形容しがたい(ある意味一言で言い表せ
る)形状をしている。標準的なそれよりは若干細い感じがした。パラケルススも見たことの
ない触手に、純粋な好奇心を刺激され、眼鏡を直しつつ覗き込んだ。
「かなりの希少種という触れ込みで買ったのですが、パラケルスス医師が知らないのですか
ら、あながち嘘でもなかったようですね」
 その植物が触手から分泌する成分には催淫作用があり、男女問わずに強制的なオーガズム
と幻覚とによって虜にしてから、自らの分身を植え付けると言われている。
「ハルパス。命令します。その触手をブロケルの肛門に挿入しなさい」

 ボクは耳を疑う。本当にいいのだろうか?ボクはこれから懲罰を受ける身ではなかったの
だろうか。それがこんな素晴らしい形状の触手で、ブロケルの肛門を犯せと?
「どうしました、ハルパス。あなたが夜毎ブロケルをおかずにぶっこいているのを知らない
とでも思っているのですか?」
 その声色から感情を読み取ることはできない。皮相な笑みを浮かべた口元もまるでいつも
通り、ボクはもちろん、そこで淫らな肢体を晒すブロケルも興味の対象ではないとでも言い
たげに。ボクはしかし、混乱した意識を追いやるように頭を振った。いいだろう、どんな懲
罰が待っていたとしても、今ここでブロケルの肛門に異物を挿入するボクの姿は一生得がた
いズリネタになる。例え生きて再びそれで抜くことがなかったとしても、それは今考えるべ
きことではない。天井からぶら下がる触手を握る、それはじっとりと生暖かく、いやに有機
的な脈動をボクの手に伝えてきた。
「ウゥ?ハルパス、や、止めて、そっちは...」
 ベルゼバブ様が一旦髑髏ぱんつの動きを止めたのも、精神的な責め苦の一環に過ぎないだ
ろう。ボクは冷めた分析をする頭脳明晰なボクを再度かぶりを振って追いやる。今のボクに
必要なのは、一度戦場に出れば見境無しの炎魔溶断火車で敵味方問わず弱いものは全て焼き、
敵に女がいたならその場でぶっこくという狂気にも似た猪突猛進。
「ごめんね、ブロケル、ベルゼバブ様の命令なんだよ。ククク...」
 透ける様に白い肌は桜色に発熱してじっとりと汗ばんでいる。もっちりとした手触りの尻
たぶを撫でるだけでボクの股間に熱いモノが溜まってくるのが判る。髑髏ぱんつに埋め尽く
された股間から滴った粘液を指に絡めて、すぼまったアナルに塗りたくると、そこはまるで
浅ましく快楽を求めるかのようにひくひくと蠢いた。これなら、すぐにも入りそうだった、
なんてやらしいんだ、ブロケル。君はボクを干からびさせるつもりなのかい?
「ちゃんと解さないと血がでますよ?別に構いませんが」
「その心配は無用のようですぞ。まるで欲しがるみたいにひくついてます」
「確かに。それでは、パラケルスス医師は例のあれを...」
 なにやら打ち合わせめいた会話を交わすベルゼバブ様とパラケルスス医師の声が耳を掠め
るが、ボクには最早どうてもいいことだった。触手の先端でブロケルのそこをグリグリと広
げながら、我慢できなくなって一物を握り、触手の動きと同調させるように先っちょをいじ
りまわす。異物に抵抗する括約筋が段々と脱力していくのは、触手の分泌する催淫成分が効
いているからだろうか。
「ヒィ、そんなの、無理よ、お願い、止めてぇ」
 ブロケルの哀願口調とは裏腹に、そこはゆっくりと触手を飲み込んでいく。ボクは息を呑
んだ。お尻の穴ってこんなに広がるものなのか。そして更に、ひくひくと中に誘い込むよう
に蠢き、腰をびくんびくんと震わせたブロケルの声が、すぐに艶を帯びた物に変わった。
「い、いやぁ、へ変になる、おかしくなるわ、だめぇ」
 涙と汗と涎に塗れた顔で、ボクを見上げて、だけどもう、『止めて』とも『抜いて』とも
言わない。お尻って気持ちいいのかなあ?しかしそんなことより。あれだけボクに侮蔑を隠
さなかったブロケルが、ボクに哀願し、そしてボクの手の動きに快感を堪えきれずに嬌声を
上げているなんて。ああ、今抜かないでいつ抜k...ああああブロケルブロケルブロケル
ゥウウウ!

 パラケルススが中座し、そこに残されたのは濃密に淀んだ快楽の残滓と、今まさに新しく
生み出されてブロケルを犯す快楽。そして行き場を求め空気に染み出すようなハルパスの欲
情。女性には興味がない(鳥は元から考慮の外側だった)ベルゼバブだが、退廃や堕落を好
む悪魔の側の人間としては、それは心地よい空気だった。
「ハルパス、その触手がしっかりと効果を発揮するのにはもう一つ触媒が必要なのです」
 触手がしっかりとブロケルの直腸に達したのを見計らって指を鳴らす。呼応した髑髏ぱん
つが唸りを上げ、今度は後ろを塞ぐ触手も並行してぐねぐねとくねり始めた。
「あ゛、かはっ」
 それと意識しないままに突き出されたブロケルの舌から涎が糸を引いて床に零れた。既に
髑髏ぱんつに膣内を散々に蹂躙され、本来なら炎症を起して痛みしか感じないほどの長時間
犯され続けているにも関わらず催淫成分のために苦痛を感じることはない。更に肛門という
未知の官能器官を侵略され、直腸の粘膜から別の催淫成分を吸収させられているとなれば、
最早それは快楽なのか苦痛なのか判らないくらいに強烈だ。
「お゛っ、お許しを...お願い、これ以上は、おかひくなりっ、ひぅ!あぁ!」
 ブロケルの言葉への返答の替わりにベルゼバブが行ったのは、髑髏ぱんつと触手の同時射
精だった。腰から背中をふいごのように波打たせながら強制された絶頂に咽ぶ姿に、ハルパ
スの股間にそそり立つ一物は幾度も放ったにも関わらず、未だ物欲しげに我慢汁を零す。
「その触手の効果を呼び起こすもう一つの触媒とは」
 ベルゼバブの表情が、少し変わった。皮相な笑みはいつしか、本当に楽しそうな笑みに。
つまらなそうに見ていた目の奥には、僅かながらも黒い炎が宿り始めている。ぺろりと唇を
一舐めしてから、ハルパスのそれを指差した。
「精液ですよ。ですが残念ながら前も後ろも塞がっていますから、そうですね、口を塞いで
おあげなさい」
 きょとんとして動きを止めたハルパス。一瞬見せた探るような目の光はしかし、即座に燃
え盛る情欲の前に溶けて消えていく。唸りを上げて膣内に射精し続ける髑髏ぱんつ、肉の壁
を挟んで隣の穴にねじりこまれて波打ちながら射精し続ける触手、その快楽地獄に喘ぐブロ
ケルの口を凝視したハルパスが固唾を飲み下した。

 細いあごを掴んで上を向かせる。最初は少し抵抗されたけど、炎魔溶断火車用の第二第三
の首を出して乳首を舐めさせたら大人しくなった。考えてみたらさっきまでオマ○コとお尻
は散々責められても胸は誰も責めていなかったから、感覚が新鮮なのだろう。ちなみに汗ば
んだ乳首の味は天上の果実、もとい、地獄の底に吹き溜まった瘴気のように甘かった。だが、
それよりももっと脳が甘くなれるもの目の前にある、ボクが突き出したそれから逃れるよう
にブロケルが顔を背けた。勢い余って頬に押し付けてしまったが、これはこれで柔らかくて
気持ちいい、こう激しくコスりつけて射精してしまいたい衝動にかられた。
「ブロケル、余り抵抗するなら耳から一匹ハエに入ってもらいましょうか?」
 恐怖と絶望に見開かれた目、だがそれこそ今更だった。例えばここでベルゼバブ様が、ボ
クにブロケルをレイプしろと言われても逆らえないのだ。本来なら直接姦るよりもネタにし
てぶっこく方がボクとしては美しいと思うのだけど、そう、逆らうわけにはいかないのだ。
まあそれよりも、だ。
「んぅむ、もごっ」
 唇を押しのけて、温かい口内に先端が包まれただけでボクは頭の中が真っ白になるほどの
圧倒的な快感に脊椎が抜き取られたようになってしまった。押し込もうとするボク、押し出
そうとするブロケルの舌、鬩ぎ合うようにしながらボクは押し上げられていく。くぐもった
吐息の熱、粘膜の湿った感触、何と言う快感だろう。
「ウゥ!ブロケル、ブロケルゥ!」
 我を忘れて腰を振る、喉の奥を突かれたブロケルが苦しそうに咳き込むけど、それくらい
で止まるボクの股間の紳士ではない。飲み下しきれなくなった涎とボクの我慢汁が口から溢
れてぼたぼたと零れていく様はなんて美しいのだろう。そして股間で唸りを上げる髑髏ぱん
つ、内側からじゅぼじゅぼと湿った音が漏れている。後ろにもぐりこんだ触手もびっくんび
っくんと波打ちながら直腸のなかで射精し続けている。何度目か判らない絶頂に体をこわば
らせるブロケル。ああ、髑髏ぱんつや触手、ブロケルばかりがイって、ずるいじゃないか。
ボクも射精したい、ブロケルの口の中にたっぷりと、袋に溜まっていたボクの分身達が堰切
って駆け登ってくる、を゛~、イキそうだ、ブロケルの口で、イカされるっ!

どぷっ、ごぷっ、ごぷっ

「クェエエエエエ!!」
 ハルパスが仰け反ってブロケルの頭を抱え込んで腰を痙攣させる。見ていて判るくらいに
脈打つ股間から、幾度も幾度も噴出す精液がブロケルの口の中に注ぎ込まれた。行き場をな
くしたそれの半分は飲みくだされ、もう半分は口の端から零れ、今なおブロケルを捉えて離
さない絶頂の残滓に震える乳房をぼたぼたと汚した。
「んっぐっ、ん゛っ、ごはっ、ぷぁあっ」
 ハルパスの腕から力が抜け、ブロケルの口が解放される。吐き出された男根は未だ萎える
ことなく、あまつさえ射精し続ける。びゅるびゅると間欠泉のように吹き上がる夥しい量の
白濁液。束の間の解放の間に酸素を求めて呼吸を荒げる口元に、窒息寸前の苦しみとそれで
も取り憑いて離れない快楽に汗と涙でくちゃくちゃになった顔に、すっかり乱れてなおその
艶は衰えることのない菫色の髪にふりかった。催淫成分で敏感になっている体には、その粘
ついた感触や温度、精臭までもが、快楽の焔を煽り立てるものでしかない。
「はぁっ...はぁっ...ベルゼバブ様、どうか、お許しを」
 驚くべきことにブロケルの理性はまだ決壊していなかった。嘆息したベルゼバブは指を鳴
らす。と、髑髏ぱんつの内側の張り型と肛門に挿さっていた触手は硬さを失った。最早開き
っ放しの花弁がひくつく度に、胎内に残っていた髑髏ぱんつの精液がごぽごぽと溢れて床に
水溜りを作る。後ろでもほぼ同じことが起きているだろうが、それはベルゼバブの方向から
はよく見えなかった。ハルパスは不本意半分、いよいよ自分の番かと覚悟半分で顔を伏せた。
「ところでブロケル、何か体に違和感は感じませんか?」
 ブロケルは蕩けてしまったような頭でベルゼバブの言葉をゆっくり反芻する。違和感と言
うなら全身違和感の塊のようなものだ。強制的に繰り返されたオーガズムの影響で意識は朦
朧、関節という関節には力が入らない。前も後ろも穴は開きっぱなしになっている様な感覚
がある。それなのに未だ体の芯には熾き火の様に残る快楽の残り香。そして、それを意識し
た時にはっきりとした違和感に気付く。
「ブ、ブロケル?それは一体」
 ハルパスが後ずさりブロケルを指差した。あるべきものがなくなっていく、そしてあるべ
からざるものが出現する、そんな絶望的な違和感。見たくもないのに、ブロケルは自らの股
間に視線を落とさずにいられない。そして、そこには。
「イヤァァアアア!!」
 ブロケルの絹を裂くような悲鳴。うろたえて意味もなく右往左往するフライドチキン、ブ
ロケルが両手で股間に現れたあるはずのないモノを押さえつけるが、進行しつつあるその変
化は止まらない。口元に手を当てて笑みをかみ殺すベルゼバブ。説明する義理はなかったが、
恐慌をきたしている者に対するネタ晴らしもまた愉悦。
 
『その植物が触手から分泌する成分には催淫作用があり、男女問わずに強制的なオーガズム
と幻覚とによって虜にしてから、自らの分身を植え付けると言われている』

 その分身とは他でもない。
「ホホ...立派なモノが生えましたね、ブロケル。清純ぶっても髑髏ぱんつや触手に全く
抗えなかったメスブタのあなたにはお似合いですよ、オホホ、オーッホホホホホ!」
 ベルゼバブのそれは哄笑であり、同時にまた歓喜の笑みでもあった。ベルゼバブの企図し
たブロケルへの懲罰。それはまさに。
 一体誰が知るであろう。ベルゼバブの執務室兼プライベートルームには『ブロケルちん娘
化計画!~ふたなりプリ○ュア~』と銘打たれたオフセット印刷の冊子がおかれていたこと
を。ベルゼバブがフォラス将軍と愛人関係にあったことは悪魔の側の人間なら誰でも知って
いる。だが、一体誰が知るであろう。普段から『女性には全く興味がない』と公言するベル
ゼバブが実はふたなりっ娘に性欲をもてあますという事実。
「いや、こ、こんなものがっ...しかも、どうして、熱いっ」
 ブロケルは思わず股間を両手で覆って体を丸めたが、その細腕では隠しきれぬ程の怒張は
太さと大きさを増すばかりだった。口をあんぐりと開けてその様子を見守るハルパス。その
様子が、ブロケルの身に起こっていることが幻覚の類ではないことを物語る。丁度そこに、
席を外していたパラケルスス医師が戻ってくる。
「お待たせいたしました、ベルゼバブ様...ウオ!?これは」
 その表情はハルパスが浮かべたものと大差なかった。だが、すぐに彼の悪魔医師としての
知的好奇心が勝ったようだった。
「これは一体どのような秘法を使われたのですか?応用すれば私のホムンクルスにも男性体
を作ることができるやも...いや、そんなことをする意味もないか」
「パラケルスス、研究熱心なのは結構なことですが、準備は整ったのですか?」
「は。いつでも」
「よろしい。では、ブロケル。条件次第では、今回の失態の追及はここまでにして差し上げ
ます」
 ブロケルの瞳が安堵に揺らいだ。問題は山積だが、少なくとも今ここで理性もなにもなく
なるまで拷問を受け続けることはなくなったわけだ。髑髏ぱんつだけならまだ少しは耐えら
れそうだったが、最後の触手肛姦は危なかった。催淫成分の効果もあるとは言え、まさか肛
門であれほどの快楽を感じてしまうとは思ってもいなかった。いずれせよ、これで、条件さ
えクリアすれば望みは見えてくる、次回出撃の機に乗じて神の側の人間達に帰順してしまえ
ば...ハルパスが何やら隣で喚きたてているが、彼にすれば次は自分の番なのだから無理
からぬことだろう。理解は出来るが同情する義務も義理もないのだった。
「条件、ですか?」
 問題はそこだった。
「ホホ、そんなに警戒しなくても簡単なことですよ」
 ベルゼバブが何故か上機嫌な笑顔で、これまた何故かブロケルとハルパスに交互に視線を
投げる。
「あなたが、それでハルパスをレイプするのです」
 余りに予想外過ぎる言葉に、ベルゼバブ以外の全員が意識の空白を覚えた。一瞬だったの
だろうか、それともそれよりも幾許かは長い時間だったか。最初に動いたのはハルパスだっ
た。悲鳴に似た声を漏らしてへたり込むが、何故かその表情には仄暗い愉悦が浮かんでいる。
ハルパスが取り乱して有耶無耶になるような展開も期待したが、この様子では無理そうだっ
た。しかしハルパスを?このハゲ頭の自己認識の誤ったとっちゃん坊やをか?自問するだに
吐き気を伴った嫌悪感がこみ上げてくる。だがその程度の感情的な嫌悪ならむしろ目を瞑る
べきだ、ここを切り抜ければブロケルの、いや『流璃子』としての未来がおぼろげながらも
見えてくるのだ。そう思っても尚、ここでベルゼバブに従ってハルパスを犯すのは抵抗が強
かった。僚友と思ったことなど一度もない。彼の尻がどんな惨状に陥ろうと同情など全くす
る必要もない。抵抗の理由はそういうことではない。強いて言うなら勘、理由付けをしよう
と思うのなら本来の巫女としての能力に基づく直感。今ここでそれを行ってしまったら...
そんな正体不明の忌避にも関わらず、股間にそそり勃つそれは勢いを失うことがない。
「まあ、そこでブロケルが躊躇するのはわかっていましたよ。ですがそっちの快感も一度覚
えてしまえば病み付きになりますよ。パラケルスス」
「は」

 わたしはすぐに気付くことになった。希望など泡沫のものに過ぎなかった。もとよりそん
なものはこうして地下牢に拘束された時点で皆無だった。
 パラケルスス医師が扉の外に向かって何事か合図をすると、彼の研究の結果生み出された
無精人間(ホムンクルス)の少女達が何人か牢に入ってきた。違和感を感じたのはその目つ
き。本来彼女らは無精人間と言っても悪魔の側の人間ではない。身体能力が並外れているだ
けで普通の女の子なはずなのに、わたしに送る視線はとてもそうは思えないものだった。
「さあ無精人間達、皆さんでブロケルにソレの使い方を教えて差し上げなさい」
 彼女らはどこか虚ろなくせに奥底に得体の知れない色の光を湛えた瞳でわたしを見据え、
艶然と微笑む。そして、未だ固さを残したような未成熟な肉体とその笑顔のアンバランスさ
に、股間が反応した。どうして?わたしの感情の振幅とは全く関係のない思考回路をそこは
持っているというの?
「クェェエ!ボ、ボクは関係な...はぁあんっ」
 巻き添えを食らって既に射精しまくっている(早いな、おい)ハルパスは最早埒外だった。
無精少女の一人がわたしの唇を塞ぎ、その舌がわたしの口の中に滑り込んできた時には、甘
い痺れが体を支配しかかっていたので。髑髏ぱんつと触手のせいだ、体の中に催淫成分が残
っている上に、散々イかされたせいで敏感になっている。舌から脊髄を伝って全身に広がっ
て股間に集まっていく甘い痺れに、状況を忘れて陶然と酔う。だがそんな穏やかな快感に身
を任せていられたのは最初だけだった。更に二人の無精少女の唇が両方の乳首を咥え込む、
痺れるような快感に思わず声が漏れるけど、絡められた舌、塞がれた唇から零れたのはくぐ
もった吐息だけ。既に固く尖った乳首をミルクを飲む子猫のような音をたてて吸い立てる無
精少女、息も出来ないほどに深く唇を交わらせて舌を躍らせる無精少女、それだけでも腰の
後ろ当たりに熱い何かが凝り固まっていくのを感じる、これが、男の快感なのか。止せばい
いものを、自らの股間に視線を落とさずにいられない。へそまで反り返って血管を浮き出さ
せた赤黒い物体、びくびくと震えて透明の粘液を先端から染み出させるそれが、果たして本
当にわたしの意志と無関係なのか、もう自信がなかった。何故なら、無精少女たちが丹念に
舐め上げる脇の下や足の裏、全身を這い回る快楽の小波が収斂していくその部分に触れられ
ずにいるのがもどかしくて仕方なかったのだから。
「ホホ、どうやら焦れてきたようですね」
 悔しいけどその通り。わたしは、そこをこすって欲しくて、溜まりに溜まったものをそこ
から吐き出したくて仕方ない。
 そう、すぐに気付くことになったのだ。わたしは与えられる快楽に逆らえない。
 
 一瞬後には無精少女の一人が、先ほどの触手をブロケルの肛門にねじりこんだ。声になら
ない吐息の塊を吐き出してブロケルは体を弓なりに反らせる。後ろから押し込まれた触手に
押し出されたが如く、小規模な射精のような勢いでカウパー腺液を噴出させるそれにはしか
し、未だ誰も触れようとしない。蠕動しながら熱い液体を腸内に放つ触手、無精少女達の体
中を舐め上げる舌、それだけでは決して達することのできない快感。そこに辿り付いたなら
それは一体どれほどの快楽なのか。期待と恐れがブロケルの脳内を曇らせていく。
「ハァ、ハァ、お願いです、もう...お許しを」
 腰をくねらせるのはもう快感を享受するため以外どんな理由もなかった。彼女が求める
『許し』とは一体何を指すのだろう。だがとにかくにも快楽を求めて腰をくねらせて怒張し
たそれを無精少女に押し付けようとするブロケル、器用に身をかわしながらそれ以外の部分
に絡みつき、決してその部分だけには触れない無精少女、もどかしく昂ぶる性戯は続く。女
性としての快楽には何とか耐えてきたが、初めて知る男性の快感は抵抗し難かった。しかも
目前に見える頂にいつまでも届かずに嬲られ続ける。理性が蕩けていくのが自分でも判るよ
うだった。ベルゼバブが目を細める、もう一押しで崩れるであろうその理性を、自らの手で
崩れ堕ちさせるのもまた一興か。
「手枷を外してみましょうか」
 言葉どおり、無精少女達の手によって手枷が外される。ほぼ反射的に手が股間に向かいか
けてぎょっとした。そこには赤黒く腫れ上がったように怒張した見慣れない器官。血管を浮
かせて先端から透明な液体を零す、浅ましい欲望の塊。無精少女達が触れてくれないからと
言って今何をしようとした?そこに手を触れたところでどうしようというのか。
「どうしました?辛そうだから手を自由にして差し上げたのですが?」
 唇を噛んで固く目を閉じるブロケル。だが無精少女達は耳元でくすくすと笑いながら耳朶
を舐め上げ、舌先を耳に押し込み、囁きかける。ネエ、モットキモチヨクナリタイデショ?
イキタインデショ?まるで声を振り払うように頭を振っても、頭の中は靄がかかったように
なって、甘ったるい熱に浮かされた思考は快楽に身をゆだねたがっている。
「なかなか頑張りますねえ」
 ベルゼバブがもう一度指を鳴らす。どうしてこういちいち合図が指ぱっちんなんだろうか、
パラケルススは言葉に出さずにツッコみを入れた。ハルパスは何発抜かれたか判らないがぐ
ったりと床に伸びている。それはともかく、合図に呼応して無精少女の一人がどこからか広
口の瓶に入った粘性のある透明な液体を持ってきた。
「成分は企業秘密ですが、ちょっと楽しい薬です、じっくり楽しんでください」
 傾けられた瓶からねっとりと糸を引きながらブロケルの体にかかる液体、熱を持った体に
ひんやりと心地よい温度で絡みついたその絶妙の粘性。ぬちゃぬちゃと音をたてながら塗り
広げられ、塗りこまれるたびごとに体の芯に灯った情欲が発熱する。痛々しいほどに固くし
こった乳首をしごかれ、脇腹や脇の下から足の指のまたにいたるまで愛撫され、相変わらず
直腸を犯され続け、それでもなお射精だけはさせてもらえない。多分簡単だ、今それを握っ
てしごけば瞬く間に絶頂を得られるはずだ。だが、きっとそれは戻れない何かを踏み越える
瞬間だと直感している。
「では、これはどうでしょう」
 もうベルゼバブの声は聞こえていなかった。ただ、瓶の口からぬろりと流れ落ちるその先
に自分の股間があることに気付いて、ああ、と溜息を漏らす。耐えられるはずがなかった。
液体の重みだけ、その心地よいぬめりに包まれるだけでも悲鳴に似た声をあげてしまったが、
当然ながらその瞬間だけの快楽で、もうあとは歯止めの聞かない絶頂への渇望だけが残る。
今までの逡巡がまるでなかったように、ブロケルの右手はあっさりとその根元を握り締めた。
左手が、ローション塗れの乳房をぎゅっと掴み、人差し指の腹で乳首をこね回す。
「んあ゛ぁっ」
 涎と一緒に甘ったるい、だが切羽詰って濁音交じりの喘ぎが漏れた。その声は浅ましい。
その表情もまた淫らな色を湛えている。来るべき絶頂に必死に駆け上るその姿は、最早鬼哭
一族の巫女としての流璃子でも、怜悧で冷徹な悪魔の側の人間の仮面を被ったブロケルでも
なかった。その事実すら彼女の劣情を駆り立てて、彼女の唇から淫らな喘ぎ声を漏れさせる。
「んおっ、オオっ、気持ち...ぃい、気持ちいいっ!」 
 ごしごしとしごきたてられて殆ど白濁した先走りを迸らせているその尿道口を無精少女の
一人の唇が包み、そのまま口の中に上半分が収められてその舌技を思う存分味わうことにな
った。溜まりに溜まった情欲を、壊れたような嬌声とともに解き放つ、初めて知る射精の快
感に身を委ねてだらしなく涎を零す口から誰にともなく絶頂を告げる。
「んぉっ、イ、イキますっ、出しますぅぅぁあ゛あ゛っ」
 腰を突き上げて無精少女の口内を犯しながら根元をしごきたて、自らを頂に押し上げる。
 
 どびゅるっ
「あ゛~っ♥出てるぅっ」
 ぶびゅるるっ
「射精してるぅ、わたし、精液どぴゅどぴゅしてるぅ♥」

 猛烈な勢いで吹き上がる白濁液、びくんびくんと、陸に打ち上げられた魚のように激しく
のたうちながら留まる事を知らずに射精を続けるシャフトを、これまた止まらずしごき続け
る右手。びゅるびゅると際限なく吐き出される精液はブロケルの胸や顔にまで届いてびちゃ
びちゃと肌を汚していく。
「オホホホ、すごい、素晴らしいですよブロケル。なんていう量ですか、私よりも大量では
ないですか、オーッホッホッホッホ!」
 ブロケルは焦点の合わない瞳を虚空に泳がせながら、息を喘がせる口の中に飛び込んだそ
れを、躊躇することなく飲み下した。舌に絡む粘っこい感触も、鼻につく青臭い匂いも、そ
れを放った股間の欲棒に更なる活力を注ぎ込む。

『止まらない、狂ってしまう...ああ、狂えばいい、だって気持ちいいもの』

 心のなかに残る理性が音もなく崩れ去っていく、いやそれすらもブロケルはもう感じてい
なかった。それは、恐らく相手がハルパスであろうと穴さえあれば性欲をもてあます、性欲
の奴隷が性誕した瞬間だった。かくして狂った宴は新しい局面を迎えた。いやに嬉しそうな
ハルパスの悲鳴、嫌悪を上回る快感に嬌声を上げながらハルパスの腸内に射精し続けるブロ
ケル。ベルゼバブはその姿に、滅多に見せることのない愉悦の表情を浮かべていた。




「チソコ」
 俺は虚ろな目を泳がせながら思わず呟いた。
「グレイフォックス!」
 いつの間にそこにいたのか、ヴァッシュさんが後ろで勃っt、もとい。後ろに立っていた。
「勝負パーンツで...」
「お、訳進んでるな」
 いきなり素ですか。まあいいや。俺は昔のクセで胸ポケットを探った。ああ、そう言えば
煙草は辞めたんだった。流璃コキズムに傾倒というよりも没入していた頃の習慣だ、作業が
一段落したら煙草をくわえるのは。つまみ食いのつもりで他のジャンルに手を出して還って
こられなくなってどれくらい経っただろう。
「またマニアックだな、おい」
 確かにいろいろ微妙なネタだ。これが今までのネタ帳とは風合いが違うから俺に依頼を回
してきたということは判っていた。だが、余りにもあんまり、だ。
「ここから先以降、訳するの凄く嫌なんですけど」
 何故ならこれはハルパスのネタ帳なのだ、賢明な読者諸君は気付いたであろう、途中から
全くハルパスが蚊帳の外なのだ。当然彼はこれから登場し、八面六臂(嫌な八面六臂だな、
おい)の活躍を披露する。ここから先は彼の独壇場なわけだが...彼はどうやら相手がブ
ロケルであるのなら下半身が男性であろうと、そしてその欲情が自らの穴に向けられていて
もネタにできるらしいのだ。
「ぎゃーっ!すごいな、さすがハルパス、徹底してるじゃないか」
 ごく一部をやっとの思いで書き下した部分を見てヴァッシュさんが声を上げる。これ以上
はどうにも誰が読んでもドン退き必至だ。だが、依頼は依頼、じっくり取り組むしかない。
「ああ、今日の今日だけは煙草をもう一度吸いたい気分っす」
 ない、のか?本当に俺は、ハルパスがオカマを掘られながら射精しまくる姿をこうしてキ
ーボードに叩き付けなければならないのか?
「まあ、今日はこの辺で休んだらどうだ?明日もあるし」
 嗚呼、そのパレードh...じゃなかった。この狂ったズリネタはどこまでも続いていく。
その夜ヴァッシュさんと一緒に飲んだ酒の味はよく覚えていない。最早今訳している章には
性欲をもてあませないだろうと言う少なからず失望に彩られた明日以降の作業を思えば度を
過ごした深酒に逃避したくもなるというものだ。
 だが、間違っていた。俺はハルパスという漢、いや侠を判っていなかった。



 ハルパスのネタ帳。それは「存在してはならない書物」  とある流璃コキストの残した  厚さ10cmのイカ臭い表紙の古書    そこに記されていたのは 連載開始以来の数多の記録  ある種の性欲をもてあます 歴然としたネタ帳  それをズリネタとして認めるならば  我らの肯定してきた流璃コキズムとは何なのだろうか?  書の記述は彼の死後まで及び 一つのシチュエーションに  複数の妄想を芽吹かせ 蟲惑のオナニーを咲かせる  その最大の論点は 近い未来にこの世界のズリネタが  全て流璃子になるという願望 
引用元)姦璃人ヴァッシュ「神説・流璃コキズムの起源とその変遷」(民日月書房19XX年)69頁




 舞台は巡る。最早還れぬ楽園を胸に彼女は彷徨うように回廊を行く、だがその行く先にも
恐らく希望はない。そう、判っていた。だから彼女にとって行く先が定まっていようといま
いと彼女の足跡は彷徨に過ぎなかった。ともあれ、足を止めた彼女が見上げる表札に綴られ
ていた文字は『悪魔病院~パラケルススの無精少女幼性養成施設~』。ブロケルは眉をひそ
める。後半の文字は初めて見た。だがそれを気にする余裕は今の彼女にはない。確かにベル
ゼバブの与えた罰は先日の狂宴で終わった。地獄の植物に肛門を犯されながらハルパスを犯
しまくり、犯されながら射精し続けて精魂尽き果てた鶏ガラをうち捨てた時点で、日本での
失態は免責され、身柄の自由を得たのだ。拷問もなければ査問もなかった。だが股間に植え
つけられたその植物の分身はどうやっても除去できなかった。
「そうか。それでこのパラケルススにどうせよと言うのかね」
 恥を忍んで院長室を訪れたブロケルに投げかけられた言葉はあくまで無機質だった。
「その、この間ベルゼバブ様に植えつけられた植物の分身を取り除いていただきたいのです」
「あー、ティムンプォか」
 わざと下卑た言い回しを使いながら、無精人間の研究レポートに目を落とすふりをしたパ
ラケルススの脳内では全く違う文書の内容を反芻していた。

『いつの時代もどんな状況でも悪魔の側の人間でも性欲をもてあます』

 これもまた無駄に金の掛かった訂装(エンボス加工の中厚の表紙は黒塗りでタイトルが白
抜きの毛筆体ででかでかと記されている。フォントは地獄でも有名な毛筆家に依頼して描か
せたお手製のものらしい)の指示書。反芻しながらブロケルに背を向けたままで口を開く。
その言葉は、ブロケルにとって俄かには首肯しかねる内容だった。例えどれだけハルパスを
犯している最中でも、その腸内に精液を注ぎ込んでいるときでも、嫌悪感は片時も心の片隅
から消えることがなかった。当然だった。排泄欲を満たすその行為だが、対象が醜悪過ぎた。
「その植物の分身の力を失わせる方法は判っています」
 それは、成長しきって生殖能力を得る前に分泌液を搾り尽くしてしまえば力を失い、自ら
ぼとりと落ちるという。だが、その搾り尽くすまでにどれ程の量の射出が必要なのかは判ら
ない。そして、今もそれは成長を続けている。成長しきってしまえば、どれ程の射出が必要
なのかという問題は無意味になる。
「ですが、その、どうやって」
「簡単ですよ」
 パラケルススは相変わらず背を向けたまま、机に備え付けられた呼び鈴を押した。

 わたしはどうして逆らえなかったのだろう。胡乱な頭にそんな疑問が浮かんだのは最初の
頃だけだった。一人の無精少女に導かれるままにこの部屋に通された時、既に私の理性は壊
れてしまっていたのかも知れない。
「ブロケル様、どうか私たちの体をお役に立ててください」
「さあ、腫れあがったそれを慰めて差し上げます」
 控えめながら淫靡な誘いの言葉を吐きながら裸体を晒す無精少女達。その姿に蘇る記憶。
あの醜悪なハルパスとの交わいの前に一時与えられた禁断の美酒。彼女らの優しく淫らな愛
撫が今再び与えられようとは。そして今度はそれだけではない、その柔肉を思う存分味わう
ことが出来るのだ。想像するだに股間の熱が昂ぶっていく。
「ブロケル様の思うままに犯して、膣内でも口内でも、お好きなだけ射精して下さい」
 まるで股間のそれ自体の意思に支配されるように、燃え上がる情欲。わたしは手当たり次
第といった体で一人の無精少女を組み伏せて、そそり勃つそれを柔肉に突き立てた。そこに
はもう、逡巡は一瞬たりともなかったと思う。筆舌し難い快楽だった。未だ幼さを残す狭い
肉壷でありながら、パラケルススをはじめ多くの悪魔の側の人間達によって開発されたであ
ろう快楽器官。それはさも当然のように絡みつき締め付け、股間の雄の欲望を煽り立てる。
雄の器官から精液を搾り取るためだけに存在するようなその機能。アァ、これでは、すぐに
イってしまう。
「はぁあ、ブロケル様、逞しいですぅ」
 鼻にかかったような喘ぎ声はまるで耳から進入して脳を愛撫するように甘い。朱に染まる
肌は、女のわたしから見ても美しかった。そして、無精少女の一人を浅ましく貪る私の体に
何人かの無精少女がすがりついていた。腰の動きに合わせて揺れる乳房をつかまれる、既に
痛いほど充血した乳首をこね回される。甘い痺れが、体の芯を、背骨を駆け抜けるように、
下腹部に集まって、あ、出る、射精するっ...
「あ、出てます、お腹の中でブロケル様の子種がびゅるびゅるって」
 腰から下が狂ったように痙攣している。わたしは零れる涎も浅ましく喉を震わせる声も気
にする余裕なんてまるでなく快楽に翻弄されていた。だから、無精少女の一人が何かをわた
しのお尻に挿し込んだ時も、それが何を意味しているのか考えもしなかった。いや、理解し
たところでこの快感を一瞬たりとも手放すなんてわたしにはもうできなかった。むしろ肛門
への快感を味わいながらの射精の感覚を早く味わいたくて、無精少女の細い腰を掴んで乱暴
に抽送を繰り返す。決して豊かとは言えない乳房を揺らしながら紅潮した顔に浮かべる表情
は従順かつ淫靡。甘い喘ぎ声をあげ、お互いの快楽を高めることに集中してくれる至高の肉
奴隷。本来の『流璃子』であればそんな存在に堕とされた無精少女に同情の念を禁じ得ない
はずだった。だけどもうわたしは...
「ブロケル様っ、熱いの、お口にくださいぃ、ブロケル様のせいえき、飲ませてぇ」
 だってほら、この子もこんなに欲しがっているのだから。こんなにも皆が気持ちよくなっ
て愉しんでいるのに。私だけ理性に囚われて快楽を抑えつける意味なんてどこにあるという
の?声に応えて無精少女の股間からずるりと引き抜いたそれは愛液と、そしてわたしの精液
でぬらぬらと光っていた。それを扱き、無精少女が舌を突き出す口に向けて欲情の塊を放つ。
顔中を白濁液に塗れさせて呆けたような笑みを浮かべる無精少女の表情、それとわたしの表
情は大して変わらないものだっただろう。

 狭い部屋に複数の息遣いと湿った肉の擦れ合う音が響いていた。何人もの女性の汗と愛液
に混じってもなお際立つ精臭。ブロケルはとめどなく射精を続け、無精少女の前といわず後
ろといわず上といわず、穴という穴を犯し続けていた。一方ブロケルの肛門にはいつの間に
か件の触手が挿入され、催淫成分と一緒に分身の種を腸内に射出し続けていた。もはやブロ
ケルの股間のそれは幾度射精しようとも力を失うことなどないだろう。
「アアアアアっ!出る、また射精しちゃうゥウウ!」
 最早当初の目的を忘れて快楽の為だけに腰を振り続けるブロケル。別室でその様子を監視
していたベルゼバブは、自らの企みが完遂されつつあることに満足気に微笑んだ。そして、
その性欲の奴隷と化したブロケルに犯される自分の姿を想像して、またブロケルの後ろを犯
しながらそれをしごきたてて射精させる自分の姿を想像して、股間と期待を膨らませていた。




「後半ハルパス出てこないのかよ」
 訳を終えてプリントアウトした束を読みながらヴァッシュさんは素でツッコみを入れた。
「自分がネタである必要すらないということですね。凄まじい奴です」
 俺にもまあ経験はある。自分ではなくそこに登場する誰かとしての『考えがき』、もしか
したらハルパスは自らをふたなり化したブロケルの姿に仮託しての妄想オナニズムに挑んだ
のかも知れなかった。今となっては俺たちの解釈以外に彼の真意を伝えるものはないのだが。
「それはそうと、とげとげよ」
 ヴァッシュさんが鼻をつまみながら顔をしかめた。
「お前は俺の部屋のゴミ箱を妊娠させるつもりか」
 何のことはない、俺もまたふたなり流璃子に自らを仮託して無精少女と交わう妄想に取り
憑かれた。結果、天文学的数字の俺未満が非業の死を遂げていた。これがハルパスのネタ帳
の恐ろしいところだ。既に門外漢を自認する俺をも尚、こうして自涜の念に駆り立てるだけ
の懐の深さ。驚異的と言わざるを得ない。
「ファブ○ーズ取ってくる」
 俺の述懐など何処吹く風でヴァッシュさんは部屋を出て行った。というか、ファ○゛リーズ
しなきゃならないほどに空気が淀んでいたか。ゴミ箱に放り込まれたティッシュの塊に目を
やる。闇オナニズムは今や俺には使えない。モニターの向こう側やお人形に、ただ漫然と性
欲をもてあます萌え人に過ぎない俺は、ただ無為に散らせた命に対する言い訳一つ持ち合わ
せていなかった。
「たまにはいいだろう、流璃コキズムも」
「そうですねえ、久し振りにハルパスのぶっ飛んだ為人に触れて楽しめました」

 確かに流璃子(ハルパスにしてみればブロケルだが)で抜くということに関する執念たる
や、ベクトルは違うがヴァッシュさんに匹敵する物を感じる。だが彼のネタ帳に絶対的に不足
しているものがある。それ故にハルパスは不完全なままで冥界逆葬送の薄衣を纏った流璃子
で抜いたのを最期に地獄へと退場しなければならなかったのではないか、と俺は考えている。
「ハルパスの不完全さについて、か。確かに評価はいろいろ別れているが...だが殊ジャ
ンルに関して言うなら、フォラスや出っ歯霊気あたりの流璃コキズムや、法粛の賢者の石を
悪用した無精少女陵辱などとは一線を画する多様性を誇るぞ。触手もあり、汁だくもあり、
肛姦もあり、あまつさえ成金まで」
 確かにヴァッシュさんの言うとおりだった。だが。
「幼流璃子がないっしょ」
「...」
「ぺたんこな流璃子をこう、出っ歯霊気とかがズンパンと」
「犯罪臭がするだろう、それ」
 ヴァッシュさんが眉を潜めた。嗚呼、そうだ、ヴァッシュさんもこっちのベクトルに関しては
否定的な部分がある。『袂を別つ』程ではないにせよ、俺が別のジャンルにつまみ食いに走
った理由もこのあたりにあったわけだ。
「ぺたんこ流璃子に生やしたりしたらどうですよ」
「いや、無理、それは流石に無理だから」
「ぺたんこ流璃子に生やしたら、俺姦られてもいいや」
「還れよ変態」






後書きっぽい伺か

 えー、久し振りの方よりもお初な方のほうが多いと思います。お初音、とかそんな古くて
畑違いなネタ大好きのとげとげであります。来るべき(20050803現在)壱百萬hit記念として
寄稿させていただきました。えー、実は当方、2NDも霊牙も読んでません、知識やネタが無印
ゴッドサイダーまでしかない身で出過ぎた話かとも思いましたが、思っただけです(ォ
 また、畑違いと言う逃げ口上を弄しやりたい放題のパクリをちりばめた作品になりました。
全てのサンホ○ーの方々、M@DGEAR職人の方々にはお詫び申し上げたい気分です。でもお詫び
申し上げるくらいなら最初からパクったりしませんので、気分だけです(ォ
 当然のことながら、この作品中に登場する全ての団体と人物はフィクションです。誰かの名
前と似ているとか何かの漫画の登場人物に似ているとか、そういったツッコみは「察する心」
でスルーしていただければこの、ご乱交ベルク伯コキフレッド、オルガスムスの極み。意味わかりませんね、はい
 
 何にしても、最期まで読んでいただいた方、途中で放り投げた方全てに深くお礼を申し上げ
たいと思います。
 最後になりましたが、妄想を開示する場を下さった姦璃人様にも、あがとりい(謝辞
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