とげとげさん

題名:G(自慰)の季節

オナニスト ハルパス 第一章

ネタ。
ネタに飢えている。
また同じネタで繰り返し。
終わりのないセンズリの中で、
来るはずのないオルガスムスを望んで、
そして、同じネタの中に還ってくる・・・。
影を食われた女で、
無精子女闘士で、
そして・・・
また同じネタの繰り返し。
ずっと前から、気づいてた。
終わらないオナニーを漂いながら・・・
来るはずのないオルガスムスを望みながら・・・
ボクは、ずっと同じネタでこいている。

シコシコシコシコ・・・どぴゅっ
「ぷふ~!やっぱり悪魔画廊で拝借してきた「影を食われた女」はボク的には逸品のズリネタだね」
貴族然とした、うるさいほどに装飾品のじゃらついた服。剥き出しの下半身、だらしなく、そして果てしなくザーメンを放ち続けるチンコ・・・彼の名を炎魔獣ハルパスという。いま、彼は上司である将軍フォラスに宛がわれた私室で、オナニーに耽っていた。いつからだろう・・・射精感がエクスタシーでなくなったのは。覚えたての頃は、あまりの快楽に、思わず炎魔溶断炎車ぶちかまして、グールやらグレムリンを大量虐殺してしまったほどだったのに。今は、射精してもさしたる快感はなく、しかもチンコは萎えず、連続オナニーを強要される羽目になる。いつからだろう。こうなってしまうと、悪魔の側の人間としての悠久の寿命は辛すぎる。まさに、終わりのないオナニー人生・・・
「なぜ、ボクには相手がいないのかな・・・高貴で、美しい、グルメなボクに・・・まあ、仕方ないね・・・次は、無精子女闘士の写真でも・・・」
ハルパスがネタ帳に手を伸ばした・・・そのとき・・・コンコン・・・遠慮がちなノックの音がハルパスのオナニーを遮った。
運命が、動き出していた。

「ハルパス、出発の時間よ」
ボクは、ドアのそとの声を訝りながら聞いた。今までボクを呼びにきたデビルサイダーの女は、どこか粗野な雰囲気で、いつもげんなりしながら任務に向かったものだけど・・・今日の女は違うな・・・どこか上品な響きの声だ。
「わかった、今出るよ」
ボクは応えて、いきり立ったままのチンコを無理やりスラックスに収めた。今日の任務、地獄通りを通って、日本という小さな島国に赴く。そして・・・
「たしか同行はフォラス将軍と、もう一人は誰といったっけかな」
「水魔・・・ブロケル。私の名前よ」
廊下に立っていたのは、見たこともない美女だった。長身痩躯、水のように淡い色のワンピースがよく似合っている。何よりも、影を食われた女や無精子女闘士と違ってにおいたつような色香を感じた。悪魔の側の人間連中のエロ気とは全く異なる・・・
「ボクは炎魔獣ハルパス。以後お見知りおきを」
ボクは優雅に敬礼しながら、今夜のオカズが決まった喜びをかみ殺した。

(ツッコミ)ていうか、甲斐性なすぎだよっ!犯れよ!

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