流璃子全裸吊るしシーンに見る一考察 (コミック版2巻「心優しき生霊」の巻のシーンを題材に) - Ruriko Consideration

ヴァッシュの流璃子考察

この前は、大の字吊るし流璃子についての可能性に少し言及してみましたが(詳しくは「流璃子大の字吊るしシーンに見る一考察」を参照)、今度は、全裸&ベルゼバブによるお姫様抱っこシーンから、流璃子の象徴的シーンたる全裸吊るしシーンに至るまでの原作で語られなかった部分を考察(邪推)してみようと思います(笑)

まず、なんと言っても一番の引っかかる点は、全裸吊るしシーンでの牢番たちの会話です。一部始終を拾いながら疑問点と情報整理をしていきますと、

流璃子、霊気の身を案じて目を見開く。
牢番、それに気がつく
「オ・・・オイ この女まだ元気だぜ 目をあけやがった」
「なにい・・・?」

目を開けたということが驚きの対象となるほど、牢獄に移ってから流璃子の疲弊しきった姿がずっとあったことを思わせます。ついで、牢番は会話を続けて

「ちゃんと目をつぶっているじゃねえか・・・ こいつは半死人と同じなんだ そんな元気も残っているはずがねえ・・・」
「で・・・でも 本当に・・・」

気になるのは、流璃子が目を開いたことを否定したほうの牢番のセリフです。まるで、流璃子の拷問シーンを直に見ていたかのような否定の仕方です。「そんな元気も残っているはずがねえ」は、例えば流璃子が牢獄に連れて来られたときの状況から判断してのセリフなら、来たときからすでに疲労しきっているというような言葉が入っても良さそうなものですが、もうちょっと具体的に流璃子が疲労している原因を見知っているかのような印象を受けると思います(もう片方の「まだ元気だぜ」も同様に、現在の状態になる以前の姿を知っていることを思わせるような口ぶりです)。その上で、流璃子が目を開くことも出来ないという牢番たちの認識の上に目を開くことが出来ること自体がおおごとになっているのだと思います。

このことから、どうやら牢獄に幽閉されるまでの間に流璃子の身に何やらあったらしいこと窺い知れるのですが、そのことを踏まえた上で話をその前の全裸お姫様抱っこシーンに戻して引き続き考察をしてみようと思います。

全裸お姫様抱っこのシーンは、前回の考察でも書きましたが大の字吊るしシーンで拷問を受けていたときからさほど時間が経過していない状態だと思います(詳しくは「流璃子大の字吊るしシーンに見る一考察」を参照 )。なので、胸の谷間からは大量の流血がしており、意識も朦朧とした流璃子の姿が映し出されているわけですが、完全に気を失っているわけではないようだということは、ベルゼバブが流璃子を抱えるシーンの下のコマの表情や、次のページの扉で同じくぐったりとはしながらも目を開きながらベルゼバブにお姫様抱っこされていることからもわかります。阿太羅のフライング(文字通り)でベルゼバブの雷が落ちたシーンでも、だらりとして大事なところを隠すことも出来ずにベルゼバブの片腕に抱えられている姿が描かれていますが、いきなり死に至るというような雰囲気まではいっていないように思えます。ただ、見ようによってはこの時点でも牢番の言う「半死人」には当てはまるぐらいの状態かもしれないですが、前述のとおりまだ目を開くことがかろうじて出来て、霊気を認識するぐらいの意識は残っていたという観点から半死人一歩手前ぐらいの感じだと判断でき、おそらくこのままの状態でベルゼバブに抱えられて地下3000Mの牢獄へと運び込まれたのだと考えます。

そして、原作では空白があって次に登場するのが今回の全裸吊るしシーンになるわけですが、幾分時間が経過したせいか、胸からの出血もすでに止まっている様子です。霊気の身の危険ということで一気に全身に力が漲ったせいかもしれないですが、目を開いた瞬間は正常の状態のように覚醒している感じでした(それを見た牢番の驚きのセリフもそのことを裏付けていると思います)。そして描き方の問題だとは思いますが、その後目を閉じたあともぐったりとしながらも、うつむいて首がうな垂れるようには描かれていないので、牢獄に運ばれてきてから吊るされるまでの間に、出血を伴うような死ぬか生きるかの拷問を受けたわけではなさそうだという推測は可能だと思います。

となると、半死人という状態に追い込まれるまでにはもう少し何か別の形でダメ押しのお仕置きを受けたということが考えられないでしょうか?さらに牢番たちの会話から類推すると、おそらく、牢番たちの目の前ではどんな拷問が行われたかは実際にはわからないが、少なくともその拷問の結果、半死人状態になったのであろうという予測は立つと思います。

全裸で無抵抗の女性に対し、出血を伴わず、かつ、目を開けていられないほどの消耗と精神的ダメージを与える拷問となれば、考えられるのは性的拷問に他ならないでしょう。これまでに見たベルゼバブの流璃子処置における徹底振りからすると、意識が朦朧としながらも、なんとかギリギリいっぱいで踏みとどまっていた流璃子に、ベルゼバブが容赦するとは考えられないです。

おそらくは、まずベルゼバブが地下の牢獄に流璃子を連れて来て、この女を見張るようにと指示を牢番たちに与えますが、「その前にやることがあります」とでも言って別室に連れて行ったのでしょう。そして、時が経って現れた流璃子の姿は、まさに半死人の状態で、到底目を開いていられるほどの状態ではなかったのだと思います。その姿を見た上で牢番たちは本来の職務たる流璃子を見張ることを始めたのだと思います。だからこそ、目を開いただけで牢番たちの間で大騒ぎになったのだと。そして、この牢番たちが、流璃子の性的拷問に関与しなかったからこそ、性的な興奮を抑えることができたのではないかとも考えます。

原作の当該シーンを元に描かれた巨匠たちの絵
ボーボさんの描かれた全裸吊るし流璃子絵。ここでは牢番が流璃子に対しての欲望を抑えきれない様子が描かれている。
同じくボーボさんが描かれた全裸吊るし流璃子絵。我慢しきれなくなった牢番は、とうとう欲望の全てをぶちまげる。
Dr.夢宇さんの全裸吊るし絵。今回の考察で別室での拷問のイメージに最も近い。
Dr.夢宇さんの全裸吊るし流璃子絵。やはり牢番に思うが侭の行為にさらされる。その他の例
ノンタソさんの全裸吊るし拷問流璃子絵。ベルゼバブの流璃子に対する感情の揺らめきがよく表れている。

もし、性的拷問に牢番たちが参加していたなら、牢番たちのデビルサイダーとしての格を考えれば欲望に身を任せると思われるので、それこそ見張りどころではなかったでしょうし、また「ホレこんで頭おかしくなったんじゃねえか」という冷めた発言も、流璃子の性的拷問には関わらなかったことの表れなんじゃないでしょうか?仮に牢番たちに職務と欲望の分別があったとしても、一度お許しが出て性的拷問に関わった者が、自分たちのやりたい放題にできそうな状況で、あれほどおとなしく職務を遂行するとは思わないですし、方や、眺めているだけなどという行為で止まることが考えづらいです。ならば、この牢番たちの関与はしていない可能性が高く、だからこそ憧れのようにして片方の牢番が流璃子を飽きることなく眺めていたのだと思います。

おそらく、ベルゼバブが別室に流璃子を連れて行ってからは、「キャー」とか「イヤー」とかいう悲鳴や、「ア、アアアア」といった喘ぎにも近い声がもれ聞こえていたのでしょう。牢番たちにしてみれば、そんなことは職務上日常茶飯事で慣れっこだという感覚もあってもおかしくないですし、片方で、気に入った囚人がいればひたすら眺めることもあったのではと思います(基本的には、囚人はモノぐらいにしか見ていない可能性もあります)。ずっと流璃子を見ていた牢番は、もちろん職務として眺めている一方で、いつも職務の傍ら聞こえてくる聞きなれたはずの悲鳴や嬌声が、目の前にいるまるで女神のように美しい流璃子が出したのかと思うと、いてもたってもいられない気持ちもあったのでしょう。見張ることが役目のデビルサイダーなので、職務に対しては忠実ですが、心の底に言い知れぬ欲望は抱いていたかもしれないです。

ちなみに、実際に霊気たちが悪魔画廊に入ってどれほどの時間が経過したかわからないですが、少なくとも流璃子の胸の出血が止まるぐらいの時間が経っているということは確かなので、相当な時間が経過していると思います(ラビリントスもかなり大きいので、最初の悪魔画廊にたどり着くまでには結構時間がかかったのだろうと思います。ラビリントスを歩くマリガン・阿太羅・霊気の「いけどもいけどもまったく変わりばえしない風景だ・・・」「まるでおなじ所をくるくるまわっているみてえだぜ」「どうやら少し状況が変わったようだ」は、相当長い時間同じようなところをまわっていたことを示す証拠と言えるでしょう)。流璃子が全裸で牢獄に吊るされるまでの間、相当長い時間、流璃子にとって地獄の宴が展開されていたのでしょう。。。

さて、実際にどんな拷問が行われていたか?を具体的に明かす手掛かりは、さすがに薄いですが、上記の考察でも書いたとおり、牢番の一人のセリフから「ちゃんと目をつぶっているじゃねえか・・・ こいつは半死人と同じなんだ そんな元気も残っているはずがねえ・・・」というセリフが物語っているとおり、デビルサイダーたる牢番すらも納得するほどの苛烈な拷問が行われたのだということは想像に難くないです。

サタンの許可を得てベルゼバブは流璃子に裏切り者への教育を施しているので、容赦などしなかったはずでしょう(息子たる霊気に対しても本気で殺すつもりでかかっているので、サタンの娘だろうと容赦しない性格は、歴然としています)。前回でも書きましたが、全裸の若い女性に肉体的に傷つける以外の戒めを与えるなら、性的拷問であろうことは言うまでもないです。で、牢獄に吊るされる前にベルゼバブが別室に連れて行ったと書きましたが、おそらくベルゼバブが性の対象として両性具有の特質を活かして犯すのではなくて、レイプ専門の下級デビルサイダーがきっといるのでしょう。

サタンの娘という高貴な存在が、裏切り行為を働き、愛するフォラスを死に至らしめたために哀れにも下賎の性欲しか能が無いデビルサイダーたちに入れ替わり立ち代り犯されてゆくという姿は、ベルゼバブにとっては少なからず胸のすく思いだったと思います。意地悪く不敵な笑みをたたえながらベルゼバブは、きっと納得するまで眺めていたのだと思います。また上記のとおり、サタンの娘だからといって臆することの無いベルゼバブは、例え女性そのものには興味が無くとも裏切り者を徹底的に処罰できる方法があるなら、手段は選ばないと思います。まして、最大の関心事の霊気が、救出に向かっている対象でもある流璃子を大事な手札として利用する観点から考えても、単純に幽閉しておくよりも徹底的に痛めつけて霊気にも心理的プレッシャーを与える方法を選ぶはずです。前述では、ベルゼバブは流璃子に直接は手を出さないと書きましたが、場合によってはベルゼバブ自身の手によっても貶めることは厭わなかったでしょう(霊気に何も言っていないところをみると、実際はそこまではしていない可能性が高いですが)。

そして、犯しつくされ、体力を消耗しきった流璃子を例の牢獄に吊るしていたのだと思います。で、霊気の前にお姫様抱っこで現れた流璃子の表情ですが、すでに犯されたかのような表情をしていたのはご存知かと思いますが、おそらく、この前の考察のごとく大の字吊るしの状態ですでに犯され、霊気の前に全裸を晒され、そして、さらに仕上げと言わんばかりに流璃子は犯され続けたのだと思います。そしてその全ての行為をベルゼバブの前でさらしていたのだと。

ちなみに、大の字吊るしのシーンに比べると、お姫様抱っこの時点ですでに乳房が大きくなっているような印象を受けます。たっぷり乳房を責められたのでしょう。また、当初乳首はトーン貼りでピンクをイメージするものだったのが、地下5000Mの牢獄で鋼鉄毒花(アイアンヘラー)に囚われた描写の途中から手書きで赤くなっているような描写に変わっているので、月並みですが、AV女優が年季を重ねると乳首が深い赤色に変色するように流璃子もたっぷりかわいがられたことが想像に難くないです。とにかく、ベルゼバブの徹底振りがここでもわかるような気がします。

話は前後しますが、全裸で吊るされながらも両足はだらりとしたままなのは、牢番たちに変な欲情を起こさせないためにも逃げないようにしつつ、かつ晒し者にしながら捕らえているためだとふと思いました。消耗しきった流璃子にしてみても、直接行為に及ばれたり秘部が強制的に晒されて覗き込まれたりするわけではなかったので、消去法的に牢番の視姦にも近い監視を受け入れざるをえなかったのだと。身動きの取れない流璃子の隅々まで「監視」と称して遠巻きに眺められたのは、言うまでもないでしょう。

全裸吊るしシーンの後も霊気の回想シーンなどで出てきますが、魔法陣地下5000Mの牢獄に移されてもなお、全裸で鋼鉄毒花(アイアンヘラー)が身体に巻きついた状態で登場します。身体の出血は断続的に続いている様子で、霊気を助けるために幽体離脱したことが原因か、明らかに消耗の度合いが増しています。霊気の驚きの様子からも、これこそまさに半死半生の姿であると言えるでしょう。だからこそ、地下3000Mの牢獄にいた際には、ひたすら性的拷問や、後には苦痛を与える拷問が繰り返されたのではないかと考えられると思います。

以上、長々と書いてきましたが、ベルゼバブの徹底した執拗なまでの処断とその姿勢から考えれば、流璃子に女性としての魅力は感じなかったとしても、「女性」として流璃子を辱めることは、有効な拷問の手段として用意していたと思われます。いくら抵抗させないためだとしても、全裸に剥いて何の戒めもしないことは考えづらいので、性的な拷問は織り込み済みだったと考えても言い過ぎではないと思います。

思い返せば、霊気を本気で殺すことも厭わなかったベルゼバブ(ときにはサタンの命令を取り付けてまで)が、サタンの娘だからと言って流璃子に軽い処断を下す筈も無いとも言えます。魔法陣地下5000Mの牢獄で鋼鉄毒花(アイアンヘラー)に絡まれていた姿は、果てしなく、かつ、断続的に続いた拷問(性的なものも含めて)を受けた後と言えるでしょう。。。

要するに、流璃子は犯されないで済んだという消極的な理由をそのまま言い張るのは難しい状況だったということで結論付けたいと思います。どんな犯され方をしたかは、ゴッドサイダー完全版が出るまで明かされることはないでしょうけど(笑)

次回は、パズス編での一可能性について、言及してみたいと思います。

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