題名:「続・欲望の部屋」

-中編-

アメリカ合衆国における悪魔側の人間の本拠地「迷路帝都(ラビリントス)」の地下三千メートルにある牢獄。
その牢獄の最深部にこの部屋は存在した、狂気が支配するという「欲望の部屋」...。
私はその部屋の主であり、欲望を解放する術を知らぬ悪魔側の人間に対して、教育を施す役目を負う者である。
昨日教育の対象として運ばれてきた女性、流璃子...。
彼女は私が出会ってきた女性達の中でも最高の女性であった。そう、私にその役目を忘れさせるほどに...。

浴槽にはいつものように髑髏の口から温水が注がれており、なみなみと湯がたゆたっている。
その浴場に私は再び流璃子と共に訪れた、彼女の愛らしいお尻を洗浄する必要からである。
つい今しがた不慮の事故によって、彼女は自身のお尻を自らの小水によって湿らせてしまったのだ。
悪魔側の人間が清潔を好むというのもあまりそぐわない話しかもしれない。
だが、流璃子には無様な穢れは似合わない、何故か私はそう考えていた。
『さぁ、着いたよ』
「...はい」
流璃子は素直に頷いて、私の腕の中から大理石の敷き詰められた浴室に降り立った。
私は髑髏の形をした手桶で湯をすくい、彼女の身体にかけた。
「んふふ、気持ちいい」流璃子は嬉しそうな声を上げる。
『さて、キミのお尻を洗おうと思うのだけれど...』
私のその言葉に照れたような笑顔を向けてくる流璃子、その笑顔の中に期待と羞恥が7対3程の割合で含まれているように思えた。
「は、はい...あ、あの...、お、お願いしても...いいですか...?」
そう言って彼女は四つんばいの姿勢をとる、そう、昨日私に見せてくれた格好と同じ姿勢を。
丸くやわらかく愛らしいお尻が、ちょこんと向けられている。
「あッ!...あはぁ...ん」
思わず私は彼女のお尻に手をまわし撫でていた。愛くるしいお尻を前に、その行動を抑えることが出来なかったのだ。
「んんッ...く、くすぐったい...ですよぅ...」
そんな彼女の反応が愛らしい。
私は洗浄のためにボディーソープを手に取った。例の欲情を促すローションではなく、なんの変哲もないボディーソープを。
「あれ?昨日のローションじゃないんですね」
『あ、ああ...、そうなんだよ』
私は曖昧に言葉を濁した。私自身、何故ローションを使用しないのか理解できていないのだから。
漠然としてはいたが、流璃子に対してクスリやモノに頼ることを拒む感情が、私の中に芽生えていた...。
「あッ...、うぅん」
私はボディーソープを彼女のお尻に滴らせ、マッサージをするように彼女のお尻を洗う。
お尻の全体をまんべんなく洗った後、それが交差する谷間へと手を滑り込ませる。
「ひゃうッ!あッ、あッ、やぁぁん...」
私の指が流璃子の後ろのつぼみに触れたとき、彼女は恥ずかしそうに声をあげた。
徐々に興奮していく自分を自覚しながら、私はさらに前の裂け目へと指を進めていく...。
「あはァァ...ん、うぅン...」
私の手が触れる都度、流璃子は艶かしい声を上げる、その声が一段と興奮を誘う。
一通り洗い終え、湯をかけて泡を流した...だが、私はまだそのお尻に触れている手を離す気にはなれなかった。
流璃子の温かくやわらかな身体、そして愛らしくも色気を帯びた声、それらに刺激され私のモノは膨張しきっていた。
欲望の塊となった私の心を代弁するかのように、その肉棒は天井に向かってそそり立っていたのだ。
「あ...」
私のそれに眼を向けた流璃子は、短く声を上げ頬を紅く染める。
『流璃子...ゴメン、その、我慢できそうにない...』
私は堪らず流璃子にそう声をかけていた。
「そ...その...、我慢しないでください...私なら、あの...よろこんで...」
その言葉は、私の我慢の堰をあっけなく突き崩した。
「アァッ!!...あはぁぁ...ん」
気付けば私は流璃子の女の園に舌を這わせていた、そしてあらためてその美しき花園を鑑賞する。
「くぅぅ...ん、ハァハァ...、アッアッ...」
四つんばいの姿勢のまま最も過敏な部分を責められ、流璃子は甘く切ない声を上げた。
まるで動物のようなこの姿勢が、かえって興奮を誘うのであろうか、流璃子の花弁はすでに充分すぎるほどに潤っていた。
私はゆっくりとその裂け目を開き、膣内(なか)を鑑賞した、折り重なりあう桃色の肉の壁が美しい。
「いやぁん...、は、恥ずかしぃ......」
『流璃子、挿れるよ...』
鉄の如く固くなった私の肉棒は、蹂躙すべき獲物を求める野獣であった。
「あ、はい...、ど、どうぞ...ひゃあぅッ!!」
ズプッ!!!
答えを聞き終える前に、私の逸物は彼女の身体を貫いていた。両手で彼女の腰を押さえ、後背から一気に貫いたのだ。
「あッ、くぅぅぅッ!!」
いきなりの衝撃に流璃子の反応は激しかった。
『ご、ゴメンよ、流璃子。でも、私は自分が抑え切れない...』
それほどまでに彼女の身体は魅力的すぎたのだ。
ジュプッ!ジュプッ!!ジュププッ!!!
「アッ!アッ!!アァッ!ハァァン、アンアンッ!!」
私のモノが流璃子を突く度に、彼女は声を上げた。そしてその声がまた私を興奮させる。
たまらないッ!
私は自らの体を駆け巡る純粋な欲望に身を委ね、流璃子の身体を貪った。
快楽のままに激しく彼女を突き、その度により大きな快楽が身を包む。
浴室にパン、パンッと淫らな音が響き渡った。
ズプッ!グチュッ!!(パンパンッ!)ジュプッ!ヌチュッ!ズチュッ!!(パンパンパンッ!!)
「ハァッ、ハァァンッ!は、激しいですッ...、あぁぁぁッ!!」
ガクガクと流璃子の身体が揺れ、珠のような汗が飛び散る。
下向きになっても型崩れをしない見事な乳房がぷるんぷるんと揺れ、私の瞳を惹き付ける。
そしてそれら視覚的刺激がより私の興奮を増長させる、私の中に沸きあがる衝動にはすでにブレーキはない。
ジュプッ!ジュププッ!(パンパンパンッ!)ズリュッ!ヌチュッ!!ヌチュチュッ!(パンパンパンッ!!)
「あぁぁぁッ!!い...イイです、ステキです...、も、もっと、もっとォッ!!」
私と同様、流璃子の身体も快楽と欲望に支配されてしまっているようだ、彼女の身体を貪るに何の遠慮もいらないという事だ。
私の腰の動きは速度を増し、流璃子の締め付けもまたキツくなっていった。
ズヂュッ!ズヂュヂュッ!!(パンパンッ!!)ジュプッ!!ジュプジュププッ!!(パパンッ!パンパンッ!!)
この上ない快楽の波に溺れ、私は一心不乱に腰を振り、欲望の化身である肉棒で彼女を突きまくる。
「ハァンッ!あぁぁ~~ッ!!わた、私...、もう、もうダメッ!!イク、いっちゃう~~~~ッ!」
その声に私の分身にも熱いものが込み上げてきた。
『る、流璃子ッ、イクよッ!!』
「きてッ、きて下さいッ!!あぁん、アッ、アッ、ああああぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~ッッ!!!!」
ドピュルルッ!!
絶頂の寸前に流璃子の膣内(なか)から抜き放ったペニスの先から、ドクドクッ!と白濁した液体が発射され流璃子の背中を濡らす。
「あ...ハァ、ハァ...、あはぁぁ...ン」
その感触を感じたのか、流璃子が甘い溜息をもらした。
私は背後から流璃子を抱きしめ、彼女を四つんばいの姿勢から抱き起こした。そして彼女に顔を近づけこう告げる。
『ゴメンよ流璃子、無理やり犯すようなマネをして...』
その言葉を受けた流璃子は、振り向きつつ私に口付けをしてきた、そして、
「ううん...、嬉しかったですよ。その...、...したかったのは、私も...ですから...」

私と流璃子は湯船の中に身を沈め、先ほどの余韻にひたっていた。
温かな湯は身も心も安らげてくれ、心地よくゆったりとした時間が流れていく...。
「ここのおフロってなんか不思議です...」
流璃子が、私の隣で微笑みながら声をかけてきた。
「その...、なんていうか、ここのおフロに入っていると、エッチな気分になってきちゃいます」
彼女は照れつつも私に告げてくる、無論彼女はここに溢れる淫靡な瘴気のことなど知りようもない。
「あなたと、一緒に入っているから...かな?」
私を見つめ首をかしげるようなしぐさをする流璃子、その愛らしさに私の心は揺れる。
同時に、瘴気やローションで彼女の心を奪った自分に対する罪悪感が沸き起こった。
罪悪感?
悪魔側の人間であるこの私が罪悪感を覚えている?
「どうかしましたか?」
流璃子が不思議そうな顔で私を見つめてきた、その澄んだ瞳は私の罪悪感を増大させた。
『...違うんだ、流璃子』
「え?」
『この浴室には、女性の性欲を増長させる瘴気が充満しているんだ。』
「え...えッ?」
いきなりの私の告白に流璃子は目を丸くしていた。
『昨夜、キミの身体を洗う時に使用したローションも同様...。』
「......」
『キミが私に身体を許してくれたのもその所為...、私はクスリでキミの心を奪った...、卑怯者だよ...。』
「それは違います」
『え?』
流璃子は、私の告白を即座にキッパリと否定した。
その余りの毅然とした態度に、そして私を見つめる真摯な瞳に、私は少なからず動揺を覚えていた。
「私があなたに身を委ねたのは、その...、あ、あなただったからです...。クスリの効果はきっかけに過ぎません」
『いや...、しかし...』
彼女の言葉はさらに私を動揺させる、いや困惑させると言った方が正しいかもしれない。
私だったから身を委ねた...?それは...。
「あなたはとても優しい人です、たった一日の付き合いですけど分かります。その...してくれた時も、ずっと私の身体を気遣ってくれました。」
『.........』
「そ、それでは...、しょ...証拠を...見せてあげます!」
『え...?証拠...って』
流璃子は私に湯船から上がるように促してきた、それに従い湯船から身を引き揚げた私の正面に、彼女はちょこんと座る。
そして私の目を見つめ、ゆっくりと優しい口付けを交わしてきた。
「ンン...はぁ...んむッ」
さらに彼女は舌を絡めてきた。その大胆な行動に驚きつつも、彼女に応えるべく私も舌を絡める。
「あふン...はむ、あむ...ンンッ...はぁ...」
濃厚なキスをして彼女は唇を放した。
『...驚いたよ、流璃子』
「まだ...まだです」
『え?』
そう言うと彼女は私の首筋に舌を這わせ始めた、丹念にぺろぺろと舐め上げる、優しくどこか切ない愛撫。
「はぁ...ハァン...」
そして流璃子の舌による愛撫は首筋から胸元へ、そして下腹部へと続いていく...。
『う...、る、流璃子...』
「...ハァ、ハァ、ま、まかせてください、私に...」
彼女の献身的な愛撫は、本当に心地よかった。なにより、私を思っての行動というのが嬉しかった。
そして流璃子は私の股間に顔を埋めるような格好になる、その彼女の眼前には私の肉棒がそそり立つ。
『る...流璃子、その、もう充分だから...』
「......いいえ」
私は驚いた、彼女がここまで強い信念の持ち主であったとは。
流璃子は私のそれに手をそえ、ゆっくりと口の中へ含んだ。
「ンッ、ンンッ...」
『うあッ!る、流璃子ッ!?』
流璃子は私に対して口で奉仕していた、そうフェラチオをしてくれているのだ。その余りの快感に思わず私は声を上げていた。
チュパ...チュチュ...、チュパ、クチュゥ...
流璃子の口元から淫靡な音が漏れ始める。
「ン...、クゥゥン...、んむ、んむッ...」
彼女は一生懸命奉仕を続けた。なぜ、そこまで私のために...?
「き...気持ち...イイですか?」一度ペニスから口を外し流璃子が私に尋ねてくる。
『ああ...、ああ、気持ちイイよ、流璃子。でも...、なぜ?どうしてそこまで私に尽くしてくれるんだ?』
「それは...、あなたに喜んでもらいたいから...。私は、その...あ、あなたのコトが...」
『え?』
「あッ...そ、その...、つ、続けますねッ」
そう言うと流璃子は再び私のモノを口に含んだ。
チュプ、チュプ...、チュパ...、クプッ...
慣れているとは言い難い、もしかすると彼女にとって初めての行為かもしれない。
しかしその行為には私に対する想いが溢れているかのように感じられた。
「ハァ、ハァ...、こ、ここも...」
一旦陰茎を口から出し、その裏筋をツツーっと舐め上げ、陰嚢に舌を這わせる。
さらにチロチロと亀頭を舐め、もう一度口に含む、そして丹念に入念にしゃぶる。
『うぅッ、る、流璃子...き、気持ちイイよ...す、スゴイよ...』
「ん...んふ...、んむ、んむッ」
クプッ、クプッ...、チュパチュパ...、チュププッ...
流璃子は嬉しそうに応え、一層、懸命に奉仕を続ける。美しい顔を必死に前後にスライドさせ、私を快楽の園へといざなう。
チュパッ!...グプッ!...ジュパ、チュプッ!!...クチュゥッ!!
「んむぅ...はむ、はむぅん...、ンッ、ンッ!」
そのいざないにこの上ない快楽がせり上がってくる、絶頂は間近だ。
『るッ、流璃子ッ!出る、出るよッ!!』
「んむッ!?」
ドビュルッ!ビュクビュクッ!!
「んんッ!!んむぅ...ん...」
ドクドク...と流璃子の口腔に私の精液が吐き出される、つい先ほど射精(だ)したばかりにもかかわらずその量は尋常ではなかった。
『はぁ、はぁ...流璃子...吐き出して...』
私の言葉に流璃子は首を振ってイヤイヤをする。
「ン...んく、んく...」
『ッ!!』
なんということであろうか!コクコクと喉を鳴らして、流璃子は私の精液を飲み込んだのだ。
『る、流璃子...そこまでしなくても...』
「んく...はぁ...、ううん、その...こう、したかったんです、あなたの...飲みたかった...」
『......』
「出してくれて...嬉しかったです、それに...その...おいし...かった...」
流璃子は真っ赤になってうつむく、そしてそっと顔を上げ私の目を見つめた後、照れたように微笑んだ。
「信じてもらえました?...私は、私の欲望だけであなたに身を委ねたのではないってこと...」
そうか、そうだったのだ。
自らの欲望を満たすためだけならば、相手を気遣いなどしないであろう。ましてやフェラチオのような一方的な奉仕をするハズもない。
彼女は私のために身を捧げたことを証明してみせたのである。
無論、彼女自身の欲望を完全に否定している訳ではない、ある部分では欲望に流されたことも事実だろう。
だが、それはこの浴室の瘴気やローション、私の視線に宿る魔力などの効果ではない。
それらの効果は自らの欲望に対してのみ忠実であろうとする、相手を気遣うことなどありえないからだ。
彼女はそれを証明してみせ、さらに私の罪悪感を拭い去ってくれたのだ。
不思議な気持ちだった。
私がこの部屋の主として今まで培ってきたものが否定されていたにも拘らず、私の心は幸福感で満ち足りていたのだ。
最上にして至高の女性、流璃子。この上なく愛らしく、なにものよりも愛しい女の子、流璃子。
その彼女が私のことを思って身を委ねてくれた、さらに奉仕までしてくれた。
私は今、至福の極地にいる。
そう流璃子とともに...。

穏やかで静かな刻(とき)が流れていた。私の隣では流璃子が静かな寝息を立てている。
そう、ここは私の寝室であり、すでに夜はとっぷりと更けていた。
私は今日一日の出来事を思い出さずにはいられない、私の人生においても二度とはないであろう夢のような一日のことを。
この寝室で、そして浴場で、私と流璃子は身を重ね、一つに結ばれた。
さらに彼女はその身体で奉仕することによって、私の罪悪感を払い除け、消し去ってくれたのだ。
私は愛しい流璃子の寝顔を覗き込み、頬を軽く撫でた。
「ン...、んふッ...すーすー...」
彼女は可愛らしい反応を見せた後、再び静かな寝息を立て始める、彼女は安心しきって寝ているようだ。
その様子に、私は心地よい安堵感と充分な満足感を覚えた。
私はゆっくりと瞳を閉じる、今夜は何の憂いもなく深い眠りにつけそうだ......。

翌朝、香ばしい匂いに鼻孔をくすぐられ私は目覚めた。
隣に流璃子の姿はない、かわりにキッチンの方向から彼女の悲鳴とも歓喜ともつかない声が聞こえてきた。
『流璃子、こっちにいるのかい?』
私は寝室を抜け出して、キッチンへと向かった。
「あッ、おはようございますッ」
私の姿を視止め、流璃子は挨拶をかけてきた。しかし、私の瞳はその流璃子の姿に釘付けになり、咄嗟に返答することが出来ない。
彼女は素肌の上に、淡い水色をしたエプロンを身にまとっていた。
キッチンで料理をする以上、炎の熱や飛び散る油などから身を守るための当然の処置なのだが、
彼女の身にまとわりつくようなエプロンと、後ろにちょこんと迫り出した可愛いお尻が、一種独特なエロティシズムを感じさせる。
『あ、あぁ...、お、おはよう...』
その流璃子の姿に動揺を隠しきれずに、しどろもどろになりつつ私は挨拶を返した。
『朝食を作っているのかい?流璃子』
動揺を悟られまいと言葉を続け、キッチンへと目を向けた。
「え?あ、はい...、はい、そ、そうなんです...」
何故か流璃子まで動揺しつつ返事をしてくる。何をそんなに動揺することがあるというのか、この時の私にはわからなかった。
その答えは、すぐに明らかになったのであるが...。
テーブルの上には、流璃子のお手製の朝食が並べられていた。
焦げついた目玉焼きに、胡椒まみれのソーセージ。生焼けのベーコンと、みずっぽいポタージュスープ...。
「.........えっと、......召し上がられます...?」
『そ、そうだね。とにかく...、料理は食べてみないことには...ね』
一口食べてみて、私は苦笑いを抑えることが出来なかった。
『努力は感じるし、想いもいっぱい詰まっている...とは、思うけど...ね...』
「あぁ~ん、ゴメンなさぁ~いッ!」
今にも泣き出しそうな流璃子の顔に手を差し伸べ、私は彼女をギュッと抱きしめた。
『泣かなくていいんだよ、その気持ちだけで充分。とても嬉しいよ、流璃子...』
そう言って、流璃子と口付けを交わす。
「ご、ゴメンなさい...、私、料理は苦手なんです...。簡単な料理くらいなら、なんとか出来るかと思ったんですけど...」
『気にしなくていいよ、流璃子。実を言えば、キミにも苦手なものがあってほっとしているんだ。
キミはなんでも完璧にこなせるんじゃないかって気さえしていたからね。』
それは事実だった。彼女の完璧さを損なう欠点、それがまた彼女への愛おしさを増大させるのだ。
余りに完全なものには、返って近寄りがたい心情が芽生えるものなのかもしれない。
「ありがとう...、やっぱりあなたは優しいです...」
そう言って流璃子は最高の笑顔を私に向ける、それだけで私は充分に幸せになれる気がした。

手近なものとトーストだけで簡単な朝食を済ませると、流璃子は食器をキッチンへと運ぶ。
「せめて後片付けくらいはしますね」
『大丈夫かい?皿洗いも苦手だったりしない?』
私は少しだけ意地悪く流璃子に声をかけた。
「もぅ、いじわるッ!私は洗い物は得意なんですよ、水を操るのはお手のものです」
そうであった。
すっかり失念したいたが、流璃子は水魔ブロケルとすら呼ばれた水の操作のエキスパートであったのだ。
言い換えれば、相克の属性である火の取り扱いが不得手なのも道理。炎を使った料理が得意であろうハズもない。
思えば彼女が裏切り者として責め苦を負う羽目になったのも、炎魔獣ハルパスの断末魔の火炎鳥を水流で洗い流したからではなかったか。
にも関わらず、彼女は私のために一生懸命手料理を作ってくれたのだ。
私は自身の思慮の足りなさを後悔するとともに、彼女の想いの深さに胸が熱くなるのを感じた。
「ふんふん~♪」
流璃子は、機嫌良さそうに後片付けを続けていた。水に触れていると気が和むのだろうか。
だが、私の目は彼女の愛らしくも美しい後姿に釘付けになっていた、素肌にエプロンという特殊な衣装がそうさせたのかもしれない。
まぶしく滑らかな背中から、丸く小さなお尻に続く芸術的なライン。そしてそのお尻からスラリと伸びる綺麗な脚。
なにより流璃子が脚を動かすたびチラチラと見え隠れする魅惑的な秘部...。
私は堪らずムクムクとせりあがって来る欲望と肉棒を感じていた。
そして...、気付けは私は流璃子の身体を背後から抱きしめていた。
「きゃッ、お、驚いた...。んふふッ、抱きしめてくれるんですか?」
『うん...、流璃子...』
「あッ...」
私は我慢できずに流璃子の白い首筋にキスをしていた、さらにそこに舌を這わせる。
「んん...、あ、ハァ......、もぅ...、えっちなんだからぁ...」
そう言う流璃子の声にも艶かしい色気が宿っている。
すでに私の肉棒は彼女のお尻に突き当たっており、彼女もそれを感じているはずだった。
「...でも、どうしたんですか?こんな、急に...」
『うん...、ゴメン...』
「あ、いえ...、私は、その、あなたが望んでくれるのなら...、あの...、いつでも...」
流璃子はもじもじとしながら言葉を紡ぎだした。
『キミの...、その、素肌にまとったエプロン姿が、あまりにも色っぽくて......』
「...私の姿を見て、その気になってくれたんですね。...嬉しい」
流璃子は私の言葉にそう応え、私の行為を受け入れる意志を示した。
私は背後から彼女のエプロンの中に左手を入れ、流璃子の魅惑的な乳房をゆっくりと揉み始める。
「くぅ...んッ!」
さらに右手を彼女の腹部から下腹部へと沿わせ、さらに流璃子の秘裂に指をあてがう。
「あッ...あはぁ...ン、ハァ...ハァ...」
『流璃子...、キミも...』
「......うン」
そう、流璃子の花弁もすでに湿りを帯びていた、彼女も次第にその気になっているようだ。
私はしつこいくらいに流璃子の乳房を揉み、首筋にキスの雨を降らせ、秘部を指で弄(まさぐ)った。
「ふぁッ...、ハァ、ハァン...、くぅ...くぅぅぅん...、き、気持ち...イイ...」
『流璃子...、ここに腰を乗せて、そう...、そして脚を開いて...』
「あぁ...、こんな格好...、恥ずかしい...」
私は流璃子を流し台の上に座らせ、さらに片ひざを立てさせた。私の眼前には、彼女の花園が顕わにされる。
その格好は流璃子にとって堪らなく恥ずかしい姿であり、また、そのことがより彼女の気持ちを昂ぶらせているようだ。
『綺麗だよ...』
私はエプロンをずらして乳房を露出させ乳首を口に含んだ、そして右手は再び彼女の裂け目を弄る。
「あぁん...、ハァ、ハァ...、も...もぅダメ...ぇ...」
彼女の花園からは蜜があふれ出し、その興奮の度合いの強さを示していた。私はそれを舌先ですくい上げ味わう。
『...美味しいよ、流璃子』
「いやぁァ...ん、は、恥ずかしぃ...ですよぉ...」
『...いいかな、そろそろ...』
「.........うん」
私は流璃子の前方から抱え上げるように彼女の腰に手を回した。そして私のモノを彼女の局部にあてがった後に、彼女の腰を引きつける。
ヅプゥゥッ!
「ふあッ...あぁぁッ!!」
私のモノが侵入するのにともない、流璃子は大きな声を上げる。それは、苦痛よりも歓喜に満ちた声...。
私はゆっくりと腰を前後にゆすり、その都度私の淫茎が彼女の膣内(なか)に出入りを繰り返す。
ジュプ、ジュプッ!ジュプッ!
「あぁ、アァン...、くぅ、くぅぅん...ッ!」
彼女と身を重ねるのは三度目だったか、相変わらず流璃子の胎内は暖かく心地よい。
お互いに勝手がわかり始めていたので、より快楽のみを求めることが出来る。それは私にとっても彼女にとっても望むべきものであった。
「んは...、んむ...んむぅぅ...」
私は彼女と濃密な口付けを交わし、そこから彼女の耳から首筋へと舌を這わせる。
さらに首筋から鎖骨へ、そして乳房へと舌を這わせ、最後にぷっくりと突起した乳首を口に含む。
「ひあッ!...あぁぁん...、イイ、イイですぅ...、も、もっとぉ...」
その間も腰の動きを止めてはいない、いや、止めることが出来ない。それは私だけでなく、流璃子も同様であった。
ジュプッ!ズリュッ!!ジュパッ、チュパ、チュパッ!!
私の動きにあわせるように、彼女も腰を打ちつけてくる、その度に淫靡な音がキッチンの中にこだました。
「あ...あぁッ!!もっと、もっと、抱きしめて...ッ!!」
流璃子はそう言って私の背中に手を回し、ギュッと抱きついてきた。
私も彼女の身体を抱き寄せ、頭に手を回して引き付けた。それは熱の篭った熱い、熱い抱擁だった。
「あぁ...あぁ...、幸せ......」
流璃子は悦びの涙で頬を濡らす。その姿を見た私の胸中にも熱いものが込み上げてくる。
「来て...、来てください...ッ!お願い...、わ、私ッ!!...もう、もぅ...ッ!!」
『うん...イクよ、流璃子...』
私は急激に腰の動きを早めて、彼女の絶頂を促した。流璃子の膣内(なか)もそれに応えるかのように締め付けを増す。
ジュクッ!!ヂュプ、ヂュプゥッ!!ズプ、ジュプッ!!ジュリュッ!ズリュッ!!
「あ...ッ、あふぅッ、イク、イッちゃうッ!私、私ッ、イッちゃうぅぅぅぅ~~~~~~~......ッ!!!」
その声に私も限界を迎えた。
『で、出るッ!!』
ドビュゥッ!!ビュクッ、ビクビクッ!
彼女の胎内から私自身を引き抜くと同時に、多量の精液がほとばしり流璃子の身体を濡らした。
エプロンはもとより、胸、腹部、そして流璃子の美しい顔にも、白濁した粘液が付着していた。
『あぁッ、ご、ゴメンよ、流璃子ッ』
私は、慌てて自らがしでかした粗相を彼女に詫びた。
「ううん...、嬉しいんです、これは、あなたの一部...。」
そう言って流璃子は胸に付いた粘液を指でぬぐい、ぺロッと舐めた。
「......ふふッ、おいしい...」
それは彼女の蜜を美味しいと言って舐めてみせた私への仕返しだったのかもしれない。
無論、それは私の心を満たす歓迎すべき仕返しであった。

「ええッ!?」
流璃子は大きな声を上げ、私を見つめていた。その顔には困惑と悲しみの感情が見て取れる。
それだけ私が彼女に告げた話の内容が衝撃的だったということだが。
その日、私は予てからの約束で悪魔病院(デビルホスピタル)のパラケルスス院長を訪ねることになっていた。
彼が秘密裏に進めていた無精女闘士(ホムンクルスアマゾネス)計画に対しての助言を求められていたからだ。
迷路帝都(ラビリントス)の権力者の一人、パラケルスス院長たっての頼みとあっては拒絶することはできない。
その間、流璃子にはこの部屋で留守番をしてもらわなくてはならなくなる。
「で...でも、すぐに帰ってきてくれるんですよね?」
流璃子のそのすがるような質問に対して、私は期待に応える様な返答は出来なかった。
『すまない流璃子、今夜は帰って来る事は出来ないんだ。...帰りは明日になる。』
「...そッ、そんなぁ~」
そう、流璃子は今夜は一人で過ごさなくてはならない。
今まで充分に満たされてきた彼女の欲望を満たす相手が今夜はいない、ならば...。
『も、もし...、キミが、その...身体の疼きを...、抑えることが、出来ない場合は......』
「えッ?」
私はすぐに次の言葉を続けることが出来ない。
『...と、隣の間には、私の部下や副官が控えている...、その...、彼らに、相手を...努めさせるといい......』
「.........」
彼女がその欲望のはけ口に、私の部下達を使うというのなら、それこそ、彼女の欲望を目覚めさせるという私の目的に合致する・・・。
しかし、彼女にそのことを伝えるのには、ただならぬためらいがあった。それは私の独占欲であったかもしれない。
彼女が部下達に抱かれている...、その状況を想像するだけで、胸が張り裂けそうなほどの息苦しさを覚えるのだ。
『......では、私は、もう出かけないといけないから...』
「あ...」
私は逃げ出すように、部屋を後にした。
すでに運命は回り始めたのだ、それがどのような結末を迎えるかは彼女の選択次第。
いかなる結末が待っていようと、私はそれを受け止めなくてはならない。
それは運命を回し始めた私の責任であった...。

-後編-へ続く

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